総合計画に若者の視点を 長崎県、高校生と意見交換

県の人口減少対策などについて議論する高校生ら=長崎市、瓊浦高

 2021年度から5年間の県政運営の指針となる次期「県総合計画」に若者の視点を取り入れようと、県は16日、長崎市伊良林2丁目の瓊浦高(宮崎芳之校長、866人)で高校生との意見交換会を開いた。
 同校の1~3年生計35人が参加。五つのグループに分かれ、県の魅力や課題について議論した後、人口減少対策を話し合った。
 生徒たちは、県の強みについて「歴史的な建物が多い」「平和を学ぶことができる」と指摘。課題としては「賃金が安いのに家賃が高い」「子どものための公園が少ない」などを挙げた。人口減少に歯止めをかける対策は「教育の充実」「女性が働きやすい会社を増やす」「交通アクセスの改善」「海外企業の誘致」などの案が出た。
 3年の立川寛樹さん(18)は「住んでいる地域の未来を考えることは、日本全体や世界について考えることにつながる。地元に残る人、県外に出る人の双方にとって大事なことだと感じた」と語った。
 県政策企画課は「鋭い指摘をたくさんもらった。高校生たちの声を各部局にも伝え、今後の施策に生かしたい」としている。

© 株式会社長崎新聞社