耕運機で干潟散策、事業化向け体験会 荒尾観光の起爆剤に

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耕運機「テーラー」に乗り、荒尾干潟を楽しむ無料体験会の参加者ら=荒尾市

 熊本県荒尾市は、アサリやノリ漁などで運搬に使う荷台の付いた耕運機「テーラー」で干潟を散策する観光事業を計画している。10、11月は、土日を中心に計8回の無料体験会を開催。世界文化遺産の万田坑に続く、荒尾観光の起爆剤にしたい考えだ。

 ラムサール条約に登録されている荒尾干潟の沖に立つことで、干潟ならではの風景や海の香りを感じてもらおうと、市産業振興課が発案。観光用に改造したテーラー2台(1台約150万円)を購入し、荒尾漁協の協力を取り付けた。

 体験会は干潮の時間帯に開催。参加者はテーラーの荷台に乗り込み、同漁協組合員の運転で片道10分かけて約2キロの沖合へ進む。干潟では10分の自由時間を設ける。

 12~14日にあった体験会には、市内外から計82人が参加した。荒尾市の有明小2年、松本咲和さんは「こんなに干潟の沖に出たのは初めて。とても広くて気持ち良かった」と話していた。

 市は、体験会でのアンケートなどを基に料金などを設定。来年5月からの有料運行を目指している。万田坑には修学旅行や見学旅行で年間2千~4千人が訪れており、万田坑と組み合わせた教育ツアーのメニューとしても売り込む。同課は「耕運機が走ることができる砂泥の干潟は全国でも少なく、ここにしかない観光資源。喜んでもらえるはず」と自信を見せる。

 8月開館した「水鳥・湿地センター」が事業の拠点。体験会でも受け付け窓口となる。同センターTEL0968(57)7444。(樋口琢郎)

(2019年10月20日付 熊本日日新聞朝刊掲載)