カターレ快勝 C大阪U-23に3-0

富山-C大阪U23 前半、先制のPKを決める富山の平松=県総合運動公園陸上競技場

 明治安田J3第27節は20日、8試合を行い、カターレ富山(5位)は県総合運動公園陸上競技場でC大阪U-23(9位)に3-0で快勝し、前節の引き分けを挟んで6連勝を果たした。通算12勝9分け6敗で勝ち点45となった。順位は変わらない。

 富山は前半14分、FW大谷が俊足を生かしたドリブルでペナルティエリア内にボールを持ち込んだところで倒されPKを獲得。これをFW平松がきっちり決め先制した。

 後半32分、途中出場のMF佐々木一、同37分に大谷が立て続けに追加点を奪った。

 GK榎本の好セーブが随所で光ったほか、粘り強い守備もあり無失点で切り抜けた。

 次節は、27日午後2時から前橋市の正田醤油スタジアム群馬で、ザスパクサツ群馬と戦う。

■勝利へにじむ執念 佐々木一 復帰戦で初得点

 今季第13節以来の出場を果たした富山の佐々木一輝が、復帰弾となる値千金の今季初ゴールを挙げ、チームの勝利に貢献した。度重なるけがもあり、長らくゲームから遠ざかっていたが、「期待に応えられた。折れずにやってきてよかった」と振り返った。

 堅守速攻を誇る相手にカウンターで勝機を探るため「守備を徹底した」という後半20分、途中出場した。同32分、相手ディフェンスの背後を取るようにゴール前のスペースに走り込み、右の大谷から低い弾道のパスを受けた。「押し込むだけだった」とネットを揺らすと、右拳を大きく突き上げた。「使えば必ず点を取るはず」という安達亮監督の期待に見事に応えた。

 「気持ちに余裕が生まれた」という同37分には、ゴール前の大谷に向けて浮き球を的確に配球し、3点目をお膳立てした。「アシストでお返しできた」とほほ笑んだ。

 安達監督は「技術の高さ、戦術理解度ともに優れている」と評価する。今季は残り7試合となった。「心の底から昇格したい」と佐々木。この日一番輝いたアタッカーが、勝利への執念をにじませた。(社会部・松澤拓也)

■カターレ選手とハイタッチ交流 Jリーグウォーキング 

 カターレ富山のC大阪U-23戦の開催に合わせ、「明治安田生命Jリーグウォーキング」が20日、試合会場の県総合運動公園であり、子どもからお年寄りまで約800人が4キロのウオーキングなどを楽しんだ。富山の戸根一誓選手と野田樹選手の2人が参加者をハイタッチで送り出すなど交流もあった。

 地域の顧客の健康増進をサポートしようと、今春から「みんなの健活プロジェクト」を推進する明治安田生命富山支社(宇田正孝支社長)が主催した。

 ウオーキングのほか、健康体操やヨガ、太極拳も行われ、参加者は心地よい汗を流していた。

富 山 3 - 0 C大阪23 1 (前半) 0 2 (後半) 0

▽得点 【富】14分 平松    78分 佐々木一    82分 大谷 ▽交代 【富】54分 佐々木陽→稲葉    65分 白石→佐々木一    85分 大谷→高橋 【C】65分 藤尾→安藤    78分 吉馴→タワン ▽シュート 【富】9【G】5 ▽観衆 3629人

【富山】 GK 1 榎本 哲也 DF 2 脇本 晃成 DF 3 代 健司 DF 5 今瀬 淳也 MF 6 碓井 鉄平 MF 7 佐々木 陽次 MF 14 白石 智之 MF 19 柳下 大樹 MF 20 花井 聖 FW 27 大谷 駿斗 FW 37 平松 宗 控えメンバー GK 21 太田 岳志 MF 13 佐々木 一輝 MF 15 ルーカス ダウベルマン MF 17 稲葉 修土 MF 22 椎名 伸志 MF 26 馬渡 隼暉 FW 8 高橋 駿太

【G大阪23】 GK 45 茂木 秀 DF 36 斧澤 隼輝 DF 43 西尾 隆矢 DF 48 吉馴 空矢 DF 49 林田 魁斗 MF 28 中島 元彦 MF 39 丸岡 満 MF 41 松本 凪生 MF 50 桃李 理永 FW 19 澤上 竜二 FW 42 藤尾 翔太 控えメンバー GK 46 折口 輝樹 MF 38 西本 雅崇 FW 33 タワン FW 40 安藤 瑞季

富山-C大阪U23 前半、相手DFのファウルを誘いPKを獲得する富山の大谷
富山-C大阪U23 前半、相手のゴールキックをクリアする富山の今瀬(右)
富山-C大阪U23 後半、ゴール前で必死に守る富山の選手たち
富山-C大阪U23 後半、シュートを狙う富山の柳下(右)
富山-C大阪U23 後半37分、3点目のゴールを決め、アシストの佐々木一(右)と手を合わせて喜ぶ大谷
サポーターと勝利を喜ぶ富山の選手たち

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