熊本のファン「ありがとう」 ラグビーW杯、日本代表の激闘称賛

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前半、日本が2点差に迫り、盛り上がるパブリックビューイングのファン=20日夜、熊本市中央区の熊本城ホール(上杉勇太)

 ラグビーワールドカップ(W杯)準々決勝で日本が南アフリカに敗れた20日、県内でも熊本市など4会場でパブリックビューイング(PV)があり、声援を送り続けたファンは敗退に肩を落としながらも、世界屈指の強豪相手に闘志を燃やし続けた選手をたたえた。

 玉名市のホテルしらさぎには、約400人が詰め掛けた。試合開始3分、南アフリカが先制トライ。流大[ゆたか]選手の四つ上で、荒尾高(現・岱志高)ラグビー部OBの会社員、藤崎晃祐さん(31)=同市=は「日本の本領発揮はこれから。まだ大丈夫」。

 前半20分。田村優選手がペナルティーゴール(PG)を決めると、約1000人が集まった熊本市中央区の熊本城ホール会議室に「おおー」と歓声がこだました。

 その後は強固な守備に阻まれ、3-5のままハーフタイム。「後半は力負けせず、スクラムとモールを確実にトライにつなげて」。約400人が観戦した天草市のアマクササンタカミングホテルで父親と応援した本渡中3年の舩田竜成さん=同市=は力を込めた。

 しかし後半は、南アフリカがPGを次々と決め、25分と29分にはトライも。どの会場も「あー」と落胆の声が響き、無情にもノートライでノーサイドのホイッスルが鳴った。

 熊本市の会場で、小さなラグビーボールを抱き締めていた田迎南小1年の藤川心遥[こはる]さん=同市南区=は「悔しいけど、日本は最後までかっこよかった」。父親の会社員、恒平さん(33)も「仲間を信じて闘う姿にスピリッツを感じて勇気をもらった。これからもラグビーを応援したい」と感極まった。

 20日は「ミスターラグビー」と呼ばれた元日本代表監督、平尾誠二さんの命日。熊本開催の2試合でボランティアをした自営業、佐藤慎一さん(45)=同市北区=は「平尾さんも天国から見守ってくれていたと思う。ラグビー人気が今後もずっと続いてほしい」と目に涙を浮かべた。

 玉名市で応援した流選手の先輩、藤崎さんも涙ぐみながら拍手。「大[ゆたか]が地元に帰ってきた時には、会って、ありがとうと言いたい」(堀江利雅、渡具知萌絵、熊川果穂、米本充宏)

(2019年10月21日付 熊本日日新聞朝刊掲載)