ル・マン通算4勝のベテラン、ヤン・マグヌッセンがコルベット・レーシングを離脱

 IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権やル・マン24時間レースの常連であるコルベット・レーシングは、ヤン・マグヌッセンが2019年限りで長年所属したチームを離れることを明らかにした。

 このアナウンスはデンマークのベテランドライバーがチームを去ることを確定させる最初の公式発表であり、これによってSportscar365が以前に報じたように、ジョーダン・テイラーがプラット&ミラーが運営するGMワークスチームから北米耐久シリーズにフル参戦できるようになった。

 ハースF1で活躍するケビン・マグヌッセンの実父であり、自身も元F1ドライバーであったマグヌッセンは、現在46歳のベテランドライバーだ。

 コルベット・レーシングには2004年に加入し、以後16年間で通算35勝、計17回のポールポジションを獲得。IMSAシリーズチャンピオンに4回輝いた他、デイトナ24時間レースで1勝、ル・マン24時間レースでも都合4回のクラス優勝を飾るなど、コルベット・レーシングの成功に対して大きな役割を果たしてきた。

 最近では、フルタイムドライバー昇格から5年後の2012年から現在のチームメイトであるアントニオ・ガルシアとコンビを組み、2017年と翌2018年にGTル・マン(GTLM)クラスのシリーズチャンピオンとなっている。

 そんなマグヌッセンは、第2の家族のようなものだったというチームに感謝の言葉を述べた。

「コルベット・レーシングで、これほど長いキャリアを積めたことは本当に幸運だった。2004年に初めてプログラムに参加したとき、これが16年にもわたって僕の“ホーム”になるとは思っていなかったよ」

「このチームは僕にとって2番目の家族のようなものだ。非常に厳しい競争のなかで、ともに成し遂げたチャンピオンシップ制覇と、数々のレースでの勝利をとても誇りに思っているんだ」

「コルベット・レーシングの皆に感謝している。素晴らしい時間と思い出をありがとう!」

 このコメントに対して、「コルベット・レーシングの誰もが、ヤンの過去16年間にわたるチームの献身とプロフェッショナリズムに感謝している」と語るのは、シボレーのパフォーマンス・アンド・モータースポーツ担当副社長のジム・キャンベルだ。

「ヤンはコルベット・レーシングの成長と成功において、欠かすことのできない重要な鍵を握っていた。彼の持つ経験と洞察力はチームに計り知れないほどの恩恵をもたらした」

「それ故に我々はヤンを高く評価している。そして、彼のキャリアにおける次の章がうまくいくことを願っているんだ」

 なお、コルベットは加入が濃厚とされるテイラーを含めた2020年のドライバーラインアップを正式発表していない。そのため、別のドライバーが新型コルベットC8.Rをドライブする可能性も残されている。

2018年IMSA最終戦プチ・ル・マンで撮られたケビン&ヤン・マグヌッセンの親子ツーショット
ヤン・マグヌッセンは2004年にコルベット・レーシング入りすると、IMSAタイトル獲得、ル・マン24時間優勝、デイトナ24時間優勝などコルベットに数々の栄光をもたらした。

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