新津ちせ☆「パプリカ」を歌うFoorinの最年少メンバーが映画初主演!

新津ちせ☆「パプリカ」を歌うFoorinの最年少メンバーが映画初主演!

4歳の時にミュージカル「ミス・サイゴン」でデビューし、ドラマや映画でも活躍中の大注目の子役・新津ちせ。全国公開中の映画「駅までの道をおしえて」では主人公を演じている新津に、共演した犬のルーとのエピソードやお気に入りのシーン、音楽ユニット「Foorin」の活動についても聞いた。

──今回、ちせちゃんが演じた主人公のサヤカはどんな女の子だと思いますか?

「サヤカは、お父さんとお母さんに犬を飼うのを反対されても、『私は飼いたい!』とずっと言っていて、意志が強くて、すごく元気な女の子だなって思います。自分と似ているなと思うところは、動物好きなところと、体を動かすのが好きなところ。あと、違うなって思うところは、サヤカはルーというすごい大事な存在を失くしているんですけど、私はそういう経験がまだなくて、そこが大きな違いだなぁって思います」

──そういう経験がなかったちせちゃんがサヤカを演じる時、どうやって気持ちを作ったんですか?

「例えば、自分にとって大事なお父さんとかお母さんが急にいなくなってしまったら…みたいなことを想像しました。撮影が終わって家に帰ってからも、お風呂で明日のセリフを読みながら、“もしも…”みたいなことをずっと考えていました」

──サヤカ役はオーディションで決まったんですよね。

「オーディションでは、サヤカのセリフの審査のほかに、ルーと触れ合って仲良くなるという審査があって。もう、その時のルーが本当にかわいくて! 面白かったです! “うまくやろう”という感じじゃなくて、ルーと仲良くなれたのがうれしいです。撮影でも、“サヤカを演じよう”ではなくて、“ルーと一緒に撮影をやろう”という感じでした」

──サヤカ役が決まってから、ルーと一緒に暮らしていたそうですね。

「1年半くらい、うちでずっと一緒に住んでいました。ルーはやんちゃだったから、いっぱいいろんなところを走り回っていたけど、ごはんをあげるとすぐにおとなしくなってかわいかったです(笑)。ごはんとか、散歩とか、私がずっとお世話していました。それまでは動物を飼ったことがなかったけど、今はハムスターの女の子を1匹飼っています。サファイアブルー・ハムスターだから“あおちゃん”っていう名前を付けました。すごいかわいいです!」

──ルーと過ごした中で、思い出に残っていることを教えてください。

「ルーが喜んでくれたらいいなと思って犬のおもちゃをたくさん買ってみたんですけど、ルーはおもちゃがいっぱいあっても、ちょっと興味を示すだけで、すぐにそっぽを向いていつものお気に入りのおもちゃのところに行っちゃうんです。ルーもサヤカと同じで、意志が強くて好きなものに対して一途なんです」

──ちせちゃんにとってルーはどんな存在でしたか?

「う~ん、ルーと私でひとつの体、みたいな感覚でした。本当にずっと一緒だったから。もし私がそういう大切な動物を亡くしてしまったら、しばらく寝込んじゃうかもしれない。でも、サヤカは、もうひとつの自分みたいなものを失ったことが信じられなくて、街中を走り回っていたからすごいなって思います。(周りにいたスタッフから、ルーが本当は子どもが苦手だけど、ちせちゃんだけは大好きだったと聞いて)ルー、子どもが苦手なの!? 初めて聞きました!」

──ルーを通じてサヤカの友人となるフセ老人役を、ベテラン俳優の笈田ヨシさんが演じていますね。共演してみてどうでしたか?

「世界的に活躍しているすごい俳優さんだって聞いていたので“仲良くなれるかな?”って心配だったんですけど、会ってみたらすごく優しく話しかけてくださって。すぐに仲良くなれたので良かったです! 空き時間には『僕はこういう国に行って、こういうことをやったんだよ』とか、いろいろな話をフセ(笈田)さんが話してくださって。そういう話を聞くのが面白かったです。サヤカとフセさんみたいに、友達みたいに楽しくおしゃべりできました」

──笈田さんとの印象に残っているシーンを教えてください。

「海に行くシーンは本当に好きです。いろんなことが起こるんですけど、あのシーンがフセさんとのシーンで一番のお気に入りです」

──ここから映画の話をちょっと離れて。今、好きなことはありますか?

「百人一首です。私が通っている小学校では、毎年1月に全校生徒で百人一首大会をやっていて、1年生から百人一首を覚えるんです。私はもともとカルタが好きだったから、すぐに全部覚えて。それで1年生の時、チーム対抗戦の2回戦で、3年生に15枚差で勝ったんです。それがすごいうれしくて! 3年生に! 3年生に!! ここ、大事なところです(笑)。でも3回戦で強い2年生チームに負けちゃいました。2年生の時は、また3年生と4回戦で戦って負けました」

──源平戦のルールで本格的にやっているんですね。

「はい。私は一年生の時からずっと敵陣係なんです。本とか読んでいる時は、そのままの文字を読めるんですけど、百人一首大会の時は、敵陣だと文字が反対になるので、反対の文字しか読めなくなっちゃうんです。自陣のストレートな字を拒否して、敵陣の字しか目に入ってこないんです」

──すごい! では、これからも百人一首を頑張っていくんですね。

「はい。3年生の今年は優勝を目指して頑張ります!」

──最後に、将来の夢を教えてください。

「このまま女優のお仕事も続けていきたいですし、今通っている小学校がすごく面白くて、その中でも算数の授業がすごく面白いんです。だから今は、学校の先生になることにも興味があります! あと4年生から委員制になるから、図書委員になりたいです! 本が好きで、1日に3回くらい図書室に行っています。今、クラスで新聞部に所属しているんですけど、その会議でもよく図書室を使っています。匂いや雰囲気とかが、好きです。すごく落ち着きます。なので図書室の先生にも憧れます。夢は本当にたくさんあります。きっと、まだ私の知らないお仕事もこの世界にたくさんあると思うので、これからもいろんなところに行って、いろんな人に会いたいです!」

【プロフィール】


新津ちせ(にいつ ちせ)
2010年5月23日東京都生まれ。双子座。’14年、4歳の時にミュージカル「ミス・サイゴン」でデビューし、NHKドラマ10「ツバキ文具店~鎌倉代書屋物語~」、映画「3月のライオン 前編/後編」(ともに’17年)などに出演。女優としての活動に加えて、音楽ユニット「Foorin」の最年少メンバーとしても活躍中。

【作品情報】


「駅までの道をおしえて」
全国公開中

愛犬のルーがいなくなってしまい、探し続ける8歳の少女・サヤカ(新津)は、ある日、1匹の犬に導かれて、喫茶店のマスター・フセ老人(笈田)と出会う。そして2人は思いがけない友情で結ばれて…。伊集院静の短編を原作に、年齢、性別、立場、さらには種を超えた魂のふれあいを描く。 配給:キュー・テック

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取材・文/依知川亜希子 撮影/藤木裕之

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