フィギュアの中継に携わる世界と戦ってきた3人、松岡修造&荒川静香&織田信成が登場!

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フィギュアの中継に携わる世界と戦ってきた3人、松岡修造&荒川静香&織田信成が登場!

氷上での熱戦を伝える3人が登場! 世界で戦うための極意を聞く

「フィギュアスケートグランプリシリーズ世界一決定戦2019」(テレビ朝日系)のメーンキャスター・松岡修造と、特別解説を務める荒川静香、解説を務める織田信成を直撃! 大会の見どころや日本が世界で戦うために必要なこととは!?

【SPECIAL INTERVIEW/松岡修造】

今、日本のフィギュアスケートは本当に強いですよね! 正直、日本がこれだけ強い時代はなかったと思いますし、頂点に近いところまで来ていると感じます。個々の選手はもちろん、日本全体が世界から注目されていると思います。ジュニアも含めた新しい選手たちに注目していくと、グランプリシリーズをさらに面白く見られるのではないでしょうか。

特に女子は、大きな転換期を迎えています。紀平梨花選手がトリプルアクセルで注目されたのが’18年でしたが、’19年はそれを超える4回転ジャンプの時代になっています。しかもその4回転を4回跳ぶといった、想像もしなかったところまできてしまいましたからね。以前は、4回転ジャンプを1種類跳ぶだけでもすごいと言われていたのに、男子は今、全種類跳ぶのが普通になりつつありますから。まさに、フィギュアは急展開の時代になっていると言えます。

でも、フィギュアにはジャンプだけでなく芸術的な要素も重要で、「より速く、より高く、より強く」に加えて「より美しく」という要素が面白さのカギになっています。昔は日本勢がなかなか勝てない時期もありましたが、欧米などの芸術的な感覚や表現する力に、荒川静香選手や浅田真央選手もそれを超える力で対抗し、羽生結弦選手は’18年の平昌五輪でのフリーではまさに和の心を表現していました。そうした表現力も今の日本の強さだと思います。そのため、ステップや振り付け、音楽などに関しても、僕たちが中継を通じてしっかりと伝えなければいけないと思っています。

ちなみに、僕がやっていたテニスのシングルスでは、長期間の海外遠征中に、いろんなことを自分1人で決めなければならず、“自立して決断する力”がないと世界で戦えません。東京五輪で活躍が期待される錦織圭選手も子どもの頃はすごくシャイで、自分を表現するのが苦手でした。だからこそ、錦織選手には小さい頃から、僕が苦労したこと、表現・主張する大切さを伝えました。今、堂々と英語でインタビューを受ける姿を見ると、とてもうれしく思います。

【SPECIAL INTERVIEW/荒川静香】

今シーズンは、羽生選手、宇野選手という平昌五輪経験者がどんな歩みを経て今に至るのか、その動向に注目したいです。女子は、若い選手が増えてフレッシュなメンバーになりました。紀平選手も2年目になりますが、昨シーズンのグランプリシリーズでもインパクトを残した彼女が、今シーズンはジュニアから参戦する選手を交えて、どんな戦いを展開していくかが見どころです。

去年はトリプルアクセルという大技に注目が集まりましたが、今シーズンはプログラムの中に自然にトリプルアクセルを入れてノーミスで滑り切れるような調子ですし、2年目の舞台でも着実に結果につながっていくのではないかと思います。ジャンプのノーミスって、本当に難しいんです。スピンやステップでミスすることはほとんどなくても、ジャンプはちょっとした気の迷いがあったり、集中力が切れたりするとミスにつながる繊細なものです。いかに高い集中力でいられるか、かつ気持ちよく滑ることができるかがとても大切だと思います。

今は、私が滑っていた時代とは世界の勢力図がかなり変わってきています。私の時代は“世界の壁は高い”という印象があり、“フィギュアは欧米のもの”というイメージでした。でも、今はアジア圏の選手も台頭してきて、世界的にハイレベルな時代になっています。この10年間でグッと変わってきましたね。今の日本の選手たちは、どんな試合でも自信を持って実力を出せれば世界のトップと互角に戦える力があります。なので今は「世界の壁」と戦うというより、自分自身と戦うイメージですね。

戦う上で“自己ベストを何回出せるか”という楽しみ方もあると思います。日本人は寡黙だけどスポーツに懸ける情熱があり、内に秘める強さがある。そこがすごく神秘的で、日本人のアスリートの好きな部分です。競技に対して、勤勉に向き合っていくのが強さだと思うので、そういう部分もメディアを通して伝えていきたいです。そして、アスリート一人一人の思いも知ってもらえたら、よりスポーツを楽しめると思います。

【SPECIAL INTERVIEW/織田信成】

今回のグランプリシリーズは、羽生選手、宇野昌磨選手をはじめ、ファイナルに行く実力のある選手がたくさんいますので、1人でも多く行ってほしいなという思いでいます。今の日本は、強豪国になっていますし、他国と比べて足りないものは特にないと思います。ただ、練習の時に調子が良くても本番でしっかり跳べないこともあるのがフィギュアスケートなので、精神面のコントロールは非常に重要になると考えます。グランプリシリーズは大きな世界大会ですし、ましてやファイナルのかかる試合となると緊張感もさらに強くなると思うので、そういう時にしっかりと本番に合わせられる力があるかどうか。それが、日本人選手がファイナルに行くために重要な要素だと感じます。

僕が選手だった時代は、周りに個性的な選手がたくさんいましたから、いつも自分の強みや魅力とは何なのだろうと考えて、コーチの方や振付師の先生と話し合っていました。自分の見せたい表現ややりたいこと、例えば難しいジャンプに挑戦するということも含めて、いろいろと話すことが大切だと感じていました。まずは自分自身についてしっかり考え、自分の魅力を理解し、コーチ、振付師の方も含めてみんなで一つの演技を作っていくことが必要かなと思います。「靴は右足から履く」という験担ぎもありますが、験担ぎにとらわれると失敗する人間なので(笑)、逆に持たないというのが自分のポリシーでした。

視聴者の皆さんには、演技のすごさを伝えることも大切ですが、その選手の“人としての魅力”まで伝えていけたらと思っています。僕が見る限り、トップで活躍されている方は、皆さん謙虚で、常に他人に感謝する気持ちを忘れず、かつそのスポーツを愛している方だと思います。その選手が現在の地位まで来るには、本人の努力だけじゃなくて周囲の人たちのサポートも関わっていますが、周りの人から“応援したい”と思ってもらえるのは、それだけ魅力のある人物だからだと思うんです。ですので、そういう魅力も伝えていけたらいいなと思います。

【TVガイドからQuestion】

Q 印象に残っているスポーツ名場面を教えて!

松岡「’14年ソチ五輪の浅田真央選手の演技です。ショートで16位になってしまった翌日のフリーで素晴らしい演技を見せてくれました。そこには勇気や希望、人に力を与える感動がありました。スポーツの良さをあらためて感じた場面でした」

荒川「平昌五輪のスピードスケートで小平奈緒選手が金メダルを取った時、ライバルの李相花選手(韓国)と抱擁したシーンは印象的でした。お互いを尊敬しているからこそ本気で戦えることが伝わり、スポーツの良さをあらためて感じました」

織田「’00年のシドニー五輪で高橋尚子さんが金メダルを取った場面。レースが終わった後、素晴らしい快挙を成し遂げた状況の中、『楽しかった』と笑顔でコメントされているのを見て、“頂点に立つ人ってすごいな”と思いました」

フィギュアスケートグランプリシリーズとは?


オリンピック、世界選手権と並ぶフィギュアスケート3大大会の一つで、国際スケート連盟(ISU)が承認するフィギュアスケートのシリーズ戦。アメリカ、カナダ、フランス、中国、ロシア、日本での6大会とグランプリファイナルが行われる。出場できるのは前シーズンの成績などから資格を満たした選手。各選手最大2大会に出場し、順位に応じて与えられるポイントの合計で成績上位者6名を選出。この6名がグランプリファイナルに進出し、世界一を争う。

【プロフィール】


松岡修造(まつおか しゅうぞう)
1967年11月6日東京都生まれ。蠍座。’95年ウィンブルドンでの日本男子として62年ぶりとなるベスト8進出などプロテニスプレーヤーとして世界的に活躍。「報道ステーション」、「サンデーLIVE!!」内の「TOKYO応援宣言」(ともにテレビ朝日系)、「くいしん坊!万才」(フジテレビほか)に出演中。

荒川静香(あらかわ しずか)
1981年12月29日神奈川県生まれ。山羊座。O型。フィギュア女子シングルで’04年世界選手権優勝、’04年グランプリファイナル2位、’06年トリノ五輪金メダル。現在は日本スケート連盟副会長で、プロフィギュアスケーターとしてアイスショーにも出演。冬季五輪のメーンキャスターも務めている。

織田信成(おだ のぶなり)
1987年3月25日大阪府生まれ。牡羊座。A型。フィギュア男子シングルで’06年四大陸選手権優勝、’08年全日本選手権優勝、’10年バンクーバー五輪7位。現在はプロフィギュアスケーターとしてアイスショーに出演するほか、解説者、タレントとしても活躍中。

【番組情報】


「フィギュアスケートグランプリシリーズ世界一決定戦2019」
テレビ朝日系で放送

<第2戦 カナダ大会>
◆10月26日 午後6:56~8:54[男女ショート] ※時間変更の場合あり
◆10月27日 午後9:00~11:05[男女フリー]

<第3戦 フランス大会>
◆11月1日 午後11:00~深夜0:15[男子ショート]
◆11月2日 午後9:30~11:15[女子ショート/男子フリー]
◆11月3日 午前4:30~5:50[女子フリー]

第2戦に羽生結弦、田中刑事、紀平梨花、第3戦に宇野昌磨、ネイサン・チェン(米国)、坂本花織、樋口新葉、アリーナ・ザギトワ(ロシア)らが出場予定。第6戦までのグランプリシリーズを勝ち抜いた“世界のトップ6”が12月5日~8日開催のグランプリファイナルで頂点を競う。

【プレゼント】


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取材・文/水野幸則 撮影/亀井重郎
スタイリング/中原正登(松岡)、折原美奈子(荒川)、杉本仁(織田) 衣装協力/コナカ(松岡)