フェルスタッペン、リカルドからルーキーへのチームメイト交代がセットアップ作業に影響と認める

 レッドブル・ホンダF1チームのマックス・フェルスタッペンは、2019年に向けたマシンの開発作業において、経験あるダニエル・リカルドが抜けたことがマイナスに働いたのではないかという見方を否定した。しかし、ルーキーがチームメイトになったことが週末のセットアップ作業に影響が出たことは認めている。

 リカルドは昨年夏、2018年末でレッドブルから離脱すると発表、チームを含む関係者を驚かせた。レッドブルは後任としてピエール・ガスリーを選んだが、そのパフォーマンスに満足せず、シーズン中にトロロッソのルーキー、アレクサンダー・アルボンと交代させた。

レッドブル・ホンダに昇格後、堅実な成績を残しているアレクサンダー・アルボン

 フェルスタッペンは、リカルドが残っていれば開幕に向けた2019年型マシンRB15の開発作業がより一層うまくいったとは考えていない。
「ダニエルがいれば(マシンの開発作業に)大きく貢献していたという風には考えていない」とフェルスタッペンはZiggo Sportのテレビ番組のなかで述べた。

 一方で、今年のチームメイトがF1の経験が少ないことがシーズン中の向上にいくらか影響している可能性はあると認めている。

「去年は金曜に2台で違うセットアップを試すことができた。その上で、ベストのコンビネーションを選んだり、方向性を選択したりすることができたんだ」とフェルスタッペンは言う。

「でも今は(チームメイトが)ルーキーだから、初めて走るサーキットの場合、最適なセットアップをすぐに見つけ出すことを彼に期待するのは無理だ。まずはコースを知るところから始めるのだから」

「そのため、僕がいろいろなことを試すようなことが多い。でも走行時間は限られているから、たくさんの作業ができるわけではない」

「ウイングやフロアなど、さまざまなパーツをコンスタントに開発し続けていかなければならない。その点においては、僕らはここ数年ほどは強くないと思う」

■「レッドブルは前進するためにもっとリスクを冒すべき」とフェルスタッペン

 一方フェルスタッペンは、レッドブルはライバルたちとのギャップを縮めるために、もっとリスクを取って改善を図っていくべきであると主張した。

「失うものはさほど大きくないから、もっとリスクを冒すことができたと思う。そうすることで、より大きなステップを踏んで、予選でメルセデスやフェラーリに勝てるならうれしい」

 しかしフェルスタッペンは、2020年のプレシーズンには、レッドブルのこれまでの努力が実を結ぶものと期待している。

2019年F1第17戦日本GP予選 マックス・フェルスタッペン

「全員が全力で作業に当たっている。皆がパフォーマンスを最大限引き出そうと頑張っているんだ。今年はフロントウイングが新しくなったことで、少し苦労したかもしれない。そういう部分を冬の間に分析する必要がある」

「来年に改善するためのアイデアはたくさん持っている。今年はうまくいったものもあれば、そうでなかったものもあった。改善の余地がある部分はいつだってどこかに存在するものだ」

「何がうまくいかなかったのかは理解しているから、来年に向けて対策を講じる。どうなるか楽しみだよ」

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