【MLB】ヤ軍は「リンドーアとコールを獲るべき」とNYメディア 田中将大らと強力4本柱に

アストロズのゲリット・コール(左)とインディアンスのフランシスコ・リンドーア【写真:Getty Images】

NYポストの敏腕記者が2008年オフの補強戦略を紹介、翌年の世界一につながったと主張

 ヤンキースはア・リーグ優勝決定シリーズでアストロズに敗れてワールドシリーズ進出を逃した。地元紙「ニューヨークポスト」では、舌鋒鋭い切り口で知られる「ニューヨーク・ポスト」紙のジョエル・シャーマン記者が補強に動くべき選手を指摘。フランシスコ・リンドーア内野手(インディアンス)とゲリット・コール投手(アストロズ)の名前を挙げた。

 同紙は「フランシスコ・リンドーアとゲリット・コールの獲得がヤンキースの成功に必要となるだろう」とのタイトルで、シャーマン記者の見解を伝えた。同記者は「2008年シーズン後の戦略を真似すべきである」と指摘。「ヤンキースは移籍市場でトップの先発投手(CC・サバシア)と野手(マーク・テシェイラ)を獲得し、(翌2009年に)チャンピオンになった」と11年前の成功例を伝えた。

 そして、「インディアンスに連絡をとり、フランシスコ・リンドーアについて聞くべきである」と主張。「彼は獲得可能か? 公にはそうではないかもしれない。しかし、インディアンスは頭が良く、先を見越して動く球団である。彼らはリンドーアと長期契約を結ぶ余裕がないことを分かっている。彼は2021年シーズン後にFAとなる」と球団の思惑を推測しながら、獲得の可能性があることを説明。「ヤンキースにはリンドーアが必要である。スイッチヒッターの遊撃手で、パワー、スピードを備え、三振が少なく、遊撃手として守備に優れ、ポストシーズンで勝負強さも見せた」と主張している。

 リンドーアは今季143試合に出場、打率.284、32本塁打、22盗塁をマークしている。

今季年俸約28億円のスタントンらを抱える中、コール獲得に大金を注ぎ込めるかがカギになると指摘

 さらに、同氏はゲーリー・サンチェス捕手、年俸約28億円のジャンカルロ・スタントン外野手の不振に言及した。

「サンチェスが捕手として出場し、ヤンキースがタイトルを獲得できるかどうかは真っ当な疑問である」と指摘。そして、「スタントンをトレードすることは、ヤンキースにとって最大の問題となるだろう。彼の契約は残り8年2億4400万ドル((約264億8000万円))であり、健康でいられず、一流の投手から打てず、トレード拒否権もあるスタントンをトレードすることはほぼ不可能である」とした上で「この契約により、ヤンキースはまた長期契約することに怖気づくか、ハル・スタインブレナー・オーナーが課している年俸総額以内に収めながら大型契約をすることへの足かせとなるだろうか」と、このオフの補強にも影響を及ぼしかねないとの見方をした。

 同記者は「これはコール獲得に影響を与えるだろう」と予測。「彼の代理人はスコット・ボラス氏であり、最初の3億ドル(約326億円)投手となることも視野に入れているだろう。私は8年2億5000万ドル(約271億円)が最低限だと思う」と指摘する。

 さらに「コールは地元に近い西海岸を希望していると言われており、エンゼルスかドジャースがそれを実現させるかもしれない」とした上で「お金(による競争)となるのであればヤンキースは勝てるはずである。そうなれば、コール、ルイス・セベリーノ、ジェームス・パクストン、マサヒロ・タナカ、強力なブルペンを擁するヤンキースはどの相手にも勝るだろう」と、結んだ。

 もしコールが加入すれば、田中将大を含めて強力な「先発4本柱」ができあがる。2009年を最後に世界一を逃し続けている名門球団がどのような補強策に乗り出すか、注目される。(Full-Count編集部)

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