「ポスト・マドン時代」に突入するカブス 主力野手の放出を検討か

カブスのセオ・エプスタイン野球部門社長は、今オフの補強の方針に関連して、クリス・ブライアントやハビアー・バイエズを含め、トレード交渉の際に「アンタッチャブル」となる選手はいないことを示唆している。2年後の2021年オフにフリーエージェントとなるブライアント、バイエズ、カイル・シュワーバーの3人を中心に、今オフのカブスは積極的にトレード交渉を行うことになりそうだ。

ジョー・マドンが監督に就任して2年目となる2016年にワールドシリーズ制覇を成し遂げたカブスは、翌2017年にリーグ優勝決定シリーズで敗退し、昨季はワイルドカード・ゲームで敗退。そして、今季はついにポストシーズン進出を逃し、マドンに別れを告げて新たな時代に突入することを選択した(マドンはエンゼルスの監督に就任することが決定)。

エプスタインは、「ポスト・マドン時代」を迎えるにあたって、現在のロースターを再編する方針を明らかにしており、それほどペイロールに余裕がないことを考えると、年俸の高騰が予想されるブライアント、バイエズ、シュワーバーの「2021年オフFAトリオ」の誰かをトレードで放出することが現実的な選択肢となる。カブスとしてはシュワーバーを放出したいところだが、他球団からの需要を考慮すると、ブライアントまたはバイエズの放出に踏み切る可能性もゼロではない。

エプスタインは「我々は変化を起こすつもりだよ。この冬は多くのトレード交渉を行うことになるだろう」と語っており、弱点となっているセンターとブルペン、そしてジョン・レスターが衰えを見せ始め、コール・ハメルズがフリーエージェントとなる先発投手陣の補強を進めることになるだろう。

また、エプスタインは守備に難を抱える正捕手のウィルソン・コントレラスの放出については、「彼にはまだ改善すべきところがあるけれど」と前置きしつつも「彼がいてくれたから我々は成功を収めてきたんだ」と否定的な姿勢をとっている。エプスタインはブライアントまたはバイエズを含む大型トレードを成立させるのか。今オフの注目ポイントの1つとなりそうだ。

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