兵庫・洲本と大阪・岬町結ぶ実験航路27日終了 来年度の継続へ協議

©株式会社神戸新聞社

27日に本年度の運航を終える深日洲本ライナー=洲本港

 洲本港(兵庫県洲本市)と深日港(ふけこう)(大阪府岬町)を片道55分で結ぶ「深日洲本ライナー」の本年度の運航が27日で終了する。国の交付金を受けて洲本市、岬町が進める社会実験で、赤字が出た昨年度の反省を踏まえて土日祝日などに限定した。平日も運航した昨年度に比べると1便当たりの乗客数は増え、当初予算の事業費内で収まる見通し。両市町は来年度の実験継続に向け、本格的な協議を始めた。(上田勇紀)

 1949~99年には淡路島と岬町を結ぶ定期航路があった。明石海峡大橋の開通などが影響して姿を消したが、復活の可能性を探ろうと2017年度、岬町主体で実験を開始。昨年度から3年間は、国の地方創生推進交付金で事業費の半分を賄える見込みで、洲本市と共同で行っている。片道運賃は中学生以上1500円、小学生500円。

 昨年度は7月から2月まで、平日を含めて1日4往復した。だが、猛暑や台風など天候不良の影響も大きく、1便当たりの乗客は、定員68人の船に8.4人。見込んだ事業費から約490万円の赤字となり、岬町が追加負担した。

 本年度は冬場を避け、4月27日から10月27日まで、土日祝日やお盆時期に限定して1日4往復とした。9月末までで、1便当たり18.4人(計8112人)が乗船。お盆には台風10号が接近して欠航し、今月も台風の影響が出たが、本年度の総事業費(約6750万円)に収まる見通しだ。事業費の半分を国、4分の1を両市町が負担する形で、見込んだほどの経費がかからず、最終的な総事業費は縮減される可能性があるという。

 国の交付金を受けられる期間は来年度まで続く。ただ、事業の継続は両市町が判断し、国の補助額は年々減っていく。両市町は今月中旬、副市長、副町長を交えて協議。継続の方向で、年内を目標に具体的な計画を詰めていく。

 期間をさらに縮め、土日祝日に限定するのか。はたまたフェリーで車も運べるようにするのか。いずれにせよ、実験後、民間事業者にバトンをパスできるかが最大の焦点となる。

 洲本市企画課は「船便が市民らに少しずつ認識されてきた。天候に左右されやすいのは課題」とし、岬町まちづくり戦略室は「地域活性化には航路が必要。洲本市と運航日数などを詰めていきたい」とする。

 27日には、洲本、深日港でセレモニーが予定されている。