Bentley Systemsがインフラエンジニアリング・デジタルツイン向けの新iTwinクラウドサービスを発表

Bentley Systemsがインフラエンジニアリング・デジタルツイン向けの新iTwinクラウドサービスを発表

AsiaNet 81160(2074)

【シンガポール2019年10月24日PR Newswire=共同通信JBN】
*デジタルツインが主流に - エンジニアリング会社や所有者・運用者がデジタルツインの理想を実行に移す

The Year in Infrastructure 2019 Conference -- インフラの設計、建設、運用を進化させる包括的なソフトウエアとデジタルツインクラウドサービスの大手グローバルプロバイダーであるBentley Systems, Incorporatedは24日、インフラエンジニアリング・デジタルツイン向けの新たなクラウドサービスを発表した。デジタルツインは、物理資産とそのエンジニアリング情報のデジタル表現で、ユーザーはライフサイクル全体にわたって現実世界でのパフォーマンスを理解し、モデル化することができるようになる。事実上、「不朽」のデジタルツインは、4Dを通じてBIMとGISを進化させる。

Photo - https://mma.prnewswire.com/media/1013763/iTwin_Design.jpg

キース・ベントレー創業者兼最高技術責任者は「現在、『デジタルツイン時代』が進行中で、そのペースは日々加速している。われわれが協力してきた早期導入組は既に、ビジネスプロセスとビジネスモデルの両方のイノベーションに向け、新たなデジタルツインエコノミーにおける主導的地位を確保しつつある。何十年も前からのばらばらな紙ベースのワークフローと作業成果物を、オープンかつライブで信頼できる永久に劣化しないデジタルツインに置き換えることで得られる利点は計り知れない。それを、オープンソースプラットフォームを通じたエコシステムのイノベーションと結び付けることで、インフラの変化に止めようのない力が生み出される。インフラの専門家やBentley Systemsにとって、これほどワクワクした記憶はない」と語った。

▽新たなデジタルツインクラウドサービス
iTwin Servicesを使用すると、エンジニアリング会社はインフラのプロジェクトや資産のデジタルツインの作成、視覚化、分析が可能になる。iTwin Servicesは、BIM設計ツールや複数のデータソースからデジタルエンジニアリングコンテンツを統合し、デジタルツインの「4D視覚化」を可能にし、プロジェクトあるいはアセットのタイムラインに沿ってエンジニアリングの変更を記録し、誰が何をいつ変更したかを説明できる記録を提供する。エンジニアリングチームは、iTwin Servicesを使用して設計レビューを実施し、設計データを検証し、設計インサイトを作成している。Bentleyのデザインアプリケーションのユーザーは、アドホックデザインレビューにiTwin Design Reviewサービスを適用でき、ProjectWiseを使用しているプロジェクトチームは、iTwin Design Reviewサービスをデジタルワークフローに追加してプロジェクト全体のデジタルツインを円滑化できる。

PlantSightはBentley Systemsとシーメンスが共同開発したサービスで、所有者や運用者とそのエンジニアは、稼働中のプロセスプラントの実物そのままで、かつ永久に劣化しないデジタルツインを作成できる。PlantSightを使用すれば、運用、保守、エンジニアリングで、P&ID、3Dモデル、IoTデータなど信頼できる正確なデジタルツインデータに没入型のアクセスが可能になる。状況インテリジェンス、見通し、コンテキスト認識を容易にする検証済みの情報モデルで、真実の単一ビューを提供してくれる。PlantSightは、iTwin Servicesを使用してBentleyとシーメンスが共同開発したもので、いずれの会社からも市販されている。

iTwin Immersive Asset Serviceを利用すれば、AssetWiseを使用している所有者や運用者は、デジタルツインのコンテキスト内で資産パフォーマンスデータと運用分析を並べて、より幅広いユーザーが没入型で直感的なユーザー体験を通じてエンジニアリング情報にアクセスできるようにすることが可能になる。iTwin Immersive Asset Serviceは、アクティビティの「ホットスポット」と時間の経過に伴う資産ステータスの変化を示してくれるため、情報に基づくより優れた迅速な意思決定につながり、最終的には資産とネットワークのパフォーマンス向上に役立つ。

▽デジタルツインが主流に
かつては、資産の運用をしながら絶えず進化する物理的現実をデジタルに捉え、最新の状態に保つことは困難だった。加えて、それに付随するエンジニアリング情報は、互換性のないファイル形式で仕分けされ、常に変更されており、基本的に入手あるいは利用ができない典型的な「ダークデータ」だった。Bentleyはデジタルツインクラウドサービスで、ユーザーがデジタルツインを作成、キュレートし、没入型の4D視覚化と分析の可視化を通して物理資産、システム、建設プロセスの運用と保守を改善するのを支援している。

BentleyのYear in Infrastructure 2019 Conferenceでは、運輸、水道ネットワーク・処理プラントから発電所、鉄鋼プラント、建物に至るまで、14カ国のプロジェクトロケーションで15のカテゴリーの24のファイナリストプロジェクトでデジタルツインの進歩が紹介された。全体では、17のカテゴリーの139のノミネートが、プロジェクトで使用するイノベーションのデジタルツイン目標を挙げた。2018年のノミネート数29からは大幅な増加である。

▽実施中のデジタルツインアイデア
会議での技術基調講演で、キース・ベントレー氏がSwecoとHatchの代表者から壇上に招かれ、実施中のインフラデジタルツインアイデアを紹介した。

Swecoは、ノルウェー・ベルゲン市の9キロのライトレールシステムプロジェクトをデジタル統合した。既存システムの拡張は、代替研究から詳細なエンジニアリング設計まで、3D BIMモデルを通じて完全に管理された。iTwin Servicesの使用により、Swecoは変更を自動的に追跡し、エラーを最小限に抑え、4D視覚化を実現することができた。

Hatchは、コンゴ民主共和国の硫酸施設のプレ・フィジビリティー、フィジビリティー、および詳細なエンジニアリングを完了した。Bentleyのプラント設計ソフトウエアにより、プロジェクトチームは、完全かつインテリジェントなデジタルツインを最も詳細なレベルまで設計し、従来の図面ベースの品質プロセスと比較して、3Dモデリング作業の一環としてエンジニアリング品質プロセスをアップストリームに移動させることができた。Hatchは、ホットコミッショニングから生産立ち上げまでの期間を6カ月から1週間に短縮できた。

マイクロソフトは、シンガポールのアジア本社とレドモンドキャンパスでデジタルツインのプロトタイプづくりを行っている。マイクロソフトの不動産・セキュリティーグループは、建物のパフォーマンス、費用対効果、従業員の満足度、生産性、セキュリティーを最適化するため、Digital Building Lifecycleの手法を実践している。建物などの物理資産のデジタル表示を作成するマイクロソフトの取り組みは、組織が物理環境の包括的デジタルモデルを作成するのに役立つIoTサービス、Microsoft Azure Digital Twinsをベースにしている。Azure Digital Twinsは2018年にパブリックプレビュー用にリリースされ、現在はiTwin Services用に使用しているBentleyを含む世界中のマイクロソフトの顧客、パートナーに採用されている。両社は協力して、シンガポールにあるマイクロソフトの新しい施設のデジタルツインを作成している。

▽デジタルツインエコシステム
iTwin ServicesとPlantSightは共に、2018年10月に初めて発表され、2019年6月にバージョン1.0のマイルストーンに到達したデジタルツイン用のiModel.jsオープンソースプラットフォームで開発された。iModel.jsライブラリーをオープンソース化した主な理由は、所有者やエンジニアのデジタルツインソフトウエア開発者、およびデジタルインテグレーターのためのイノベーションエコシステムの育成である。

そのようなエコシステムソフトウエア開発者の1つがvGIS Inc.で、iModel.jsを使用して、交通インフラデジタルツイン内に複合現実(XR)ソリューションを統合した。彼らのモバイル複合現実アプリは、現場でリアルタイムにプロジェクト設計モデルを現実と視覚的に融合させる。現場のユーザーは、パイプやケーブルなどの地下公共施設を、目の前の実際の景色に重ね合わせる形で見ることができる。ユーザーは、モバイルデバイスでオブジェクトを指すだけで、このコンテキスト内のプロジェクト設計要素を確認できる。

vGISのアレック・ペストフ創業者兼最高経営責任者(CEO)は「iModel.jsプラットフォームは、vGISが提供している高度な拡張現実や複合現実ソリューションなどの付加価値ツールやサービスの開発、統合のための素晴らしいリソースだ。われわれは、iTwin Servicesとのシームレスな相互運用性とそのようなシームレスな統合を実現するための煩雑さのない開発パスを非常に気に入っており、iTwin Servicesを通じたコラボレーションの可能性拡大を楽しみにしている」と語った。

▽写真説明と画像:
コンゴ民主共和国カタンガ州の硫酸プラント。Hatchはデジタルツインを活用して代替調達戦略を提供、材料供給コストを削減し、スケジュールを数カ月短縮した(https://c212.net/c/link/?t=0&l=en&o=2616231-1&h=3517938460&u=https%3A%2F%2Fwww.bentley.com%2F-%2Fmedia%2FImages%2FPress%2520Release%2520Images%2F2019%2FHatch_Sulphuric-Acid-Plant_04_1920x1080&a=Sulfuric+Acid+Plant+in+Katanga%2C+Democratic+Republic+of+the+Congo.+Hatch+leveraged+the+digital+twin+to+provide+alternative+procurement+strategies+to+lower+the+cost+of+material+supply+and+cut+several+months+off+the+schedule)。画像はHatch提供。

iTwin Design Reviewは、設計レビューセッションの高速化と多分野間の連携を促進する(https://www.bentley.com/-/media/Images/Press%20Release%20Images/2019/iTwin_Design_Review_image_1920x1080)。画像はBentley Systems提供。

▽デジタルツインの定義
デジタルツインは、周囲の環境と関連付けた物理的な資産とシステムのデジタル表現で、パフォーマンスを理解しモデル化するため、エンジニアリング情報と統合されている。それらが示す現実世界の資産と同様、デジタルツインは常に変化している。それらは、センサーやドローンを含む複数のソースから継続的に更新され、現実世界の物理的なインフラ資産の然るべき時点のステータスあるいは動作状態を表示する。デジタルコンテキストとデジタルコンポーネントをデジタル年表と組み合わせることで、デジタルツインは実質的に4Dを通じてBIMとGISを進化させている。

▽デジタルツインの利点
デジタルツインを使用するユーザーは、ウェブブラウザー、タブレット、あるいは複合現実ヘッドセットで、資産全体を視覚化でき、ステータスをチェックし、分析を実行し、資産のパフォーマンスを予測、最適化するためのインサイトを生み出すことが可能になる。ユーザーは、物理的に構築する前にデジタルで構築し、現実世界で実行する前に保守活動を計画してリスクを軽減できる。現在は、数百のシナリオを想定し、機械学習を活用して設計の選択肢あるいは保守戦略を比較、複数のパラメーターで最適化するソフトウエアも自由に使用できる。エンジニアリングデータの視覚化とコンテキスト化は、資産のライフサイクル全体を通じて、十分な情報に基づく意思決定と利害関係者の関与につながる。

▽BentleyのiTwin Servicesについて(https://c212.net/c/link/?t=0&l=en&o=2616231-1&h=2614796011&u=https%3A%2F%2Fwww.bentley.com%2Fen%2Fproducts%2Fproduct-line%2Fdigital-twins%2Fitwin&a=About+Bentley%27s+iTwin+Services

iTwin Servicesを利用すれば、プロジェクトチームや所有者・運用者は、インフラ資産のデジタルツインを作成、4D視覚化、分析することができるようになる。iTwin Servicesにより、デジタル情報管理者は、現行のツールやプロセスを中断することなく、多様な設計ツールで作成されたエンジニアリングデータをリビングデジタルツインに組み込み、リアリティーモデリングやその他の関連データと調整することができる。ユーザーは、プロジェクトのタイムラインに沿ってエンジニアリングの変更を視覚化し、追跡することが可能になり、誰が何をいつ変更したかを説明できる記録を提供できる。iTwin Servicesは、組織および資産のライフサイクル全体にわたって、意思決定者が実用的なインサイトを得やすくする。ユーザーは十分な情報に基づいて意思決定を行い、問題が発生する前に予測して回避し、自信を持って迅速に対応することで、コスト削減、サービス可用性の向上、環境への影響の低減、安全性の向上につなげることができる。

▽Bentley Systemsについて

Bentley Systems(ベントレー・システムズ)は、公共事業、ユーティリティー、工業プラント、デジタルシティーなどのインフラの設計、建設、運用のための、エンジニア、建築家、地理空間の専門家、建設業者、および所有者・運用者向けソフトウエアソリューションの大手グローバルプロバイダーである(https://c212.net/c/link/?t=0&l=en&o=2616231-1&h=4245889645&u=https%3A%2F%2Fwww.bentley.com%2Fen%2Fsolutions%2F3d-cities&a=digital+cities)。BentleyのMicroStationベースのオープンモデリングアプリケーション、および同社のオープンシミュレーションアプリケーションは、設計統合を加速し(https://c212.net/c/link/?t=0&l=en&o=2616231-1&h=1495155008&u=https%3A%2F%2Fwww.bentley.com%2Fen%2Fsolutions%2Fproject-delivery%2Farchitecture-and-engineering&a=design+integration)、ProjectWiseとSYNCHROサービスはプロジェクトの引き渡しを早め(https://c212.net/c/link/?t=0&l=en&o=2616231-1&h=1482951078&u=https%3A%2F%2Fwww.bentley.com%2Fen%2Fproducts%2Fproduct-line%2Fproject-delivery-software&a=project+delivery)、AssetWiseサービスは資産とネットワークのパフォーマンスを向上させる(https://c212.net/c/link/?t=0&l=en&o=2616231-1&h=290919152&u=https%3A%2F%2Fwww.bentley.com%2Fen%2Fproducts%2Fbrands%2Fassetwise&a=asset+and+network+performance)。インフラのエンジニアリング全体にわたって、BentleyのiTwin Servicesは、4Dデジタルツインを通じてBIMとGISを根本的に進化させている。

Bentley Systemsは3500人以上の社員を雇用、170カ国で7億ドルの年間収益を生み出し、2014年から10億ドル以上を研究、開発、および買収に投資してきた。1984年の設立以来、同社は創業者である5人のベントレー兄弟が株式の過半数を保有し続けている。
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Bentley、Bentleyのロゴ、AssetWise、iModel.js、iTwin、MicroStation、Open Buildings、ProjectWise、SYNCHROは、Bentley Systems, Incorporatedまたはその直接的あるいは間接的な完全所有子会社の登録または未登録の商標、あるいはサービスマークである。その他のブランドや製品名は全て、それぞれの所有者の商標である。

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ソース:Bentley Systems, Incorporated

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