UDトラックス、物流業界の課題解決に向けたトラックを多数発表【東京モーターショー2019】

UD TRACKS Quon Raijin Fujin 第46回東京モーターショー2019

UDトラックスは輸送にまつわる課題に新技術で貢献

人々の暮らしを支える物流は社会の血脈である一方で、増える輸送量に追いつかないドライバーの数、環境対策など諸問題は深刻化するばかりだ。

UD TRACKS Quon Raijin Fujin 第46回東京モーターショー2019

UDトラックスは、これらの課題の解決に向けた革新的なソリューションで貢献したいという想いを込め、各種の新技術を搭載したトラックを開発。東京モーターショー2019にも、コンセプトカーから実験車両、市販モデルまで各種のトラックを出展した。

また、ブースには日本人なら誰しもが知る神、「風神」「雷神」をデフォルメしたかわいらしい2体のマスコットキャラクター「フージン」と「ラージン」が立っているので探してみてほしい。

名前のインパクト抜群! 風神&雷神がお出迎え

「風神」は自動運転技術実験車両

UD TRACKS Quon Raijin Fujin 第46回東京モーターショー2019

風神は、2019年8月に行った「国内初のレベル4 自動運転実証技術実証実験」で使用されたトラックで、大型トラック「クオン」をベースに、RTK-GPS(リアルタイムキネマティック全地球即位システム)や3D-LiDARなどの技術によって自動走行を行う。

UDトラックスでは、2020年には限定領域での自動運転実用化をはかるとアナウンスしている。

「雷神」はハイブッド実験車両

UD TRACKS Quon Raijin Fujin 第46回東京モーターショー2019

一方の雷神は、こちらもクオンをベースにしつつも駆動方式をハイブリッドに変更した車両で、必要に応じて電動走行が可能だ。

パワートレインはGH8型直6エンジン+モーターの組み合わせ。電動走行のメリットは深夜の街中走行でも騒音を抑えられることなど多岐にわたる。同社では、2030年までにフル電動トラックの量産化を目指しているという。

コンセプトトラック「Quon Concept 202X」

UDトラックス Quon Concept 202X 東京モーターショー

202X年のトラックを体現

UDトラックスブースで一番の存在感を放つのが、「Quon Concept 202X」だ。その名のとおり202X年を想定したコンセプトトラックで、人や社会、インフラとつながるスマートロジスティクスを体現した。

AIの搭載、ディスプレイのパーソナライゼーション、カメラモニタリングシステム、ハイブリッドシステムなどの先進テクノロジーを追求した「UDトラックスのラボ」としての役割も果たしている。

未来のトラックとして製作されているが、展示ではドアを開けて着座することができるのは嬉しいところ。

注目はタイ製の「Quester(クエスター)」

UD TRACKS Quester 第46回東京モーターショー2019

独特の雰囲気を醸し出す海外向けトラック

UD TRACKS Quester 第46回東京モーターショー2019

このほか市販モデルとして「クオン GKトラクター(4×2)」とタイ製の新興国市場向けトラック「クエスター GWEトラック(6×4)」の展示もあり、どちらも運転席に座ることが可能だ。

クエスターは新興国市場向けとしては世界で初めて電子制御式オートマチックトランスミッション「ESCOT」を全車に搭載している。海外向けトラックは国内向けとは違う独特の雰囲気があり、トラック好きなら必見の1台と言える。

[筆者:遠藤 イヅル]

© 株式会社MOTA