海老名市長選、立候補予定者が激論 N国・立花氏は欠席

論戦を繰り広げる内野氏(左端)と氏家氏(右端)=海老名市めぐみ町

 海老名市長選(11月3日告示、同10日投開票)の立候補予定者による公開討論会が23日夜、市内で開かれた。海老名青年会議所の主催。いずれも無所属で、4期目の現職内野優(64)、経営コンサルタントの氏家秀太(52)=立候補表明順=の2氏が出席。参院埼玉選挙区補欠選挙(今月27日投開票)に立候補しているNHKから国民を守る党党首の立花孝志氏(52)は欠席した。

 2氏は冒頭から、市政課題で激論を交わした。

 市長選の争点について、氏家氏は家庭系ごみの一部有料化を挙げ、「現市政のあり方を問う象徴として、ごみの有料化と図書館の運営のあり方をただしていく」と主張。内野氏は「今のまちづくりを継続するかどうかの選挙。4年間の実績や今後のまちづくりを訴え、有権者に判断してもらう」と応じた。

 ごみの有料化を巡っては、導入した内野氏が「確実にごみの排出が減っている。焼却炉がある地元の負担軽減にもつなげたい」と意義を強調。一方、氏家氏は綾瀬、座間2市とごみを広域処理する現状に触れ、「海老名のみの有料化で、連携を壊した」と指摘した。

 教育や子育て分野では、増加傾向にある待機児童対策について、氏家氏が「費用の問題ではなく、対策をやるか、やらないかという市の姿勢が問われている」と現市政を批判。これに内野氏は「保育園一つにも、億単位がかかる。将来の子どもの数も考えて取り組まないといけない」と反論した。一方、2氏とも中学校給食の実施に言及した。

 経済や産業の活性化に関して、氏家氏が「人口も労働人口も減る中、教育で能力を高めることが大事」と持論を展開。また「(市内発製品などの)ブランド化、トップセールスなどに取り組む」とした。内野氏は農業の活性化を課題に挙げ、高齢者や障害者らも加わりやすい就農環境を整備したいとした。また法人税収増に向け、企業誘致と進出用地確保の必要性を説いた。

 討論会では約200人(主催者発表)が2氏の論戦に聞き入った。

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