フェリス女学院大学の学生らが「百人一首」モチーフの紅茶を共同開発、発売へ

フェリス女学院大学がシンガポールに本社を置く株式会社プロビドールと共同開発した百人一首の紅茶「かがりびとしらなみ」が、2019年11月1日に発売される。同大学が実践型教養教育として展開する「全学教養教育機構」の科目の一つで、社会の課題を具体的に設定し、解決策や企画を立案・提案する方法を体験的に学ぶ「プロジェクト演習」の一環として行われた。

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日本語日本文学科の谷知子教授の指導のもと、学生たち15名はまずコンセプトとなる和歌を選定。シンガポールの夜景を思わせるような歌を1首、両国にとって身近な海の歌を1首選定し、2首の和歌について、それぞれ紅茶の風味の選定、パッケージ・ボトルデザイン、しおりの制作、SNSを活用した販売促進手段などを提案した。さらにプロビドール社からのフィードバックや学生どうしの討議を重ね、発売にこぎつけた。開発した紅茶「かがりびとしらなみ」は、大中臣能宣が詠んだ「みかきもりゑじのたく火の夜は燃え昼は消えつつものをこそ思へ」をモチーフにした「かがりび」と、法性寺入道太政大臣の「わたのはらこぎいでて見ればひさかたの雲居にまがふ沖つ白波」から「しらなみ」の2種類。「かがりび」はドライフルーツの甘みが広がる玄米フレーバーティー、「しらなみ」はデカフェのフローラル煎茶ティー。商品の"顔"となるパッケージ・ボトルデザインは、プロビドール社のスタイリッシュなイメージを生かして黒をベースにし、上面には百人一首の和歌を表現した男女を配置。側面にはかるた札を散らし、百人一首らしさをアピールしている。商品開発を行った学生たちは「この授業を通じて、百人一首と海外の人々とを繋ぐことができたことを嬉しく思います」「百人一首をわかりやすく伝えられるように考えるのが難しかったですが、日本文化に興味を持ってもらえるきっかけになればと思います」と発売を前に期待を膨らませている。「かがりびとしらなみ」は2本セット1,760円(税込)。シンガポールのプロビドール4店舗、日本国内ではオンラインで2019年11月1日より販売予定。

参考:【フェリス女学院大学】フェリス女学院大学の学生が商品開発に携わった百人一首の紅茶『かがりびとしらなみ』が11月1日に発売

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