お宝探訪 室蘭民俗資料館 Part2【7】

ヴァルカン像

©株式会社室蘭民報社

貴重な「炭鉄港」の証し

 1918年(大正7年)、北海道製鉄(現・日本製鉄室蘭製鉄所)の第3高炉完成を祝って作られた合金製の「ヴァルカン像」(高さ33・8センチ)。高炉建設に携わった関係者らに限定で贈られた貴重な物で、室蘭市内で現存が確認されているのは2体のみ。

 像のモデルとなったヴァルカンは、ギリシャ神話に出てくる火と鍛冶の神。同高炉で初出銑した鉄で作られたと伝えられている。70年代に市民がスクラップ置き場から偶然見つけて、室蘭市民俗資料館に寄贈したらしい。同館では、室蘭における製鉄の歴史を物語る資料として常設展示している。

 津川基館長は「このヴァルカン像は今年5月、日本遺産に認定された『炭鉄港』に関わる貴重な資料。鉄のまち室蘭の歴史に興味を持っていただければ」と話している。
(西川悠也)

第3高炉完成を祝して関係者に贈られたヴァルカン像

(2019年10月25日掲載)