【台風19号】箱根「仙石原すすき草原」遊歩道立ち入れず

立ち入りが禁止されている「仙石原すすき草原」の遊歩道=箱根町仙石原

 台風19号の影響で、箱根の秋の観光名所として知られる「仙石原すすき草原」(神奈川県箱根町仙石原)が立ち入りできない状態になっている。豪雨の影響で遊歩道が削られたり、石が流出したりする被害が続出。ススキは黄金色に色づいて見ごろを迎えており、町は来週中の一部開放に向けて復旧作業を急ぐ考えだ。

 すすき草原は、台ケ岳(標高1044.5メートル)の裾野に無数のススキが広がる「かながわの景勝50選」の一つ。9月下旬~11月下旬のシーズン中は県内外から大勢の観光客が訪れ、箱根の秋の風物詩として知られている。

 町などによると、台風が接近した11~12日、仙石原にある分遣所で895.0ミリの雨量を観測。ススキは無事だったが、約700メートルの遊歩道は広範囲にわたって被害を受けたという。

 町は「天候にもよるが、来週中には150メートルほど歩けるようになる」と説明。残る部分の復旧作業はシーズン後になるとし、「外からも眺められるので周辺も散策してもらえれば」としている。

 箱根DMO(町観光協会)は「ススキは紅葉と並ぶ秋の大きな観光コンテンツ。少しでも楽しんでほしい」と話している。

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