F1メキシコGP FP2:初日最速はベッテル。ホンダPU勢はアルボンがクラッシュも3台がトップ10内に入る好調な出だし

 2019年F1第18戦メキシコGP金曜フリー走行2回目は、フェラーリのセバスチャン・ベッテルがトップタイムをマークした。レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは2番手、アレクサンダー・アルボンはクラッシュを喫しわずか5周の走行となっている。

 雨の予報に反して、昼過ぎから日差しが注ぎ始め、気温もやや上昇し、午後2時のFP2開始時点で気温20℃、路面温度37℃のコンディションだ。開始後15分、アルボンがターン7で挙動を乱し、バリアに突っ込んでしまう。マシン前部を大破し、セッションは14分間中断された。

 セッション前半はフェラーリ2台が、1−2を形成する展開。そこにミディアムタイヤを履いたフェルスタッペンが割って入り、トップタイムのベッテルから0.115秒まで迫った。ピエール・ガスリー(トロロッソ・ホンダ)も同じミディアムで、一時はベッテルから0.5秒落ちの4番手に付けた。

 中盤以降は、ほぼ全車がソフトタイヤを装着。ベッテルはここでも速さを見せ、1分16秒607で首位をキープした。フェルスタッペンはストレート主体のセクター1ではフェラーリに負けているが、セクター2、3で巻き返し、ベッテルから0.115秒差の2番手。3番手シャルル・ルクレール(フェラーリ)には0.3秒以上の差を付けている。

 メルセデス勢はソフトでの予選シミュレーションに冴えがなく、バルテリ・ボッタスがベッテルから0.6秒落ちの4番手、ルイス・ハミルトンは0.9秒差の5番手だ。ダニール・クビアト(トロロッソ・ホンダ)がガスリーをしのぐ速さを見せて、ハミルトンから0.18秒差の6番手と健闘。ガスリーも7番手だが、ソフトではグレイニングに苦しんでいるのか、ミディアムほどのペースを刻めずにいる。

 大部分のドライバーがソフトのままロングランに移行する中、ベッテルとハミルトンはミディアムを選択。いずれも1分21秒台前半の、安定したペースで周回を重ねた。セッション終盤には、フェルスタッペンもミディアムに交換。同じく1分21秒台前半の周回ペースだが、コーナー立ち上がりでのエンジンラグを訴えている。

 上位陣で唯一ソフトでのロングランを続けていたルクレールが、「タイヤが完全にいってしまった」と、ピットイン。ミディアムに履き替えてからもターン8で派手にスピンを喫するなど、今ひとつマシンが安定していない。

 FP2最速は、ベッテル。フェルスタッペンがフェラーリ2台に割って入って2番手に付け、明日の予選に期待が膨らんだ。トロロッソ・ホンダもクビアト6番手、ガスリー7番手と、ここ数戦では最も好調な初日セッションとなった。

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