猛打明豊、県勢対決制し神宮大会へ 九州高校野球【大分県】

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【決勝・明豊―大分商】4回表明豊1死一、二塁、為藤が右越えに3点本塁打を放つ=佐賀県立森林公園野球場
県勢対決を制して優勝した明豊ナイン
(左)力投する明豊2番手の永見、(右)先発で登板した明豊の京本

 第145回九州地区高校野球大会最終日は25日、佐賀県立森林公園野球場で決勝があった。明豊と大分商による県予選決勝以来となる九州頂上決戦は、打撃好調の明豊が大分商を13―5で破り、2007年の秋以来となる2度目の九州王座に輝いた。

 優勝した明豊は明治神宮大会(11月15日開幕・明治神宮野球場)に九州地区代表として臨む。組み合わせ抽選会は26日にある。

 【評】最後まで攻撃の手を緩めなかった明豊が大分商に打ち勝ち、九州王者に輝いた。

 明豊は初回、1死二、三塁の好機で狭間が2点適時打で先制。三回には小川、中尾の連打などで3点を加え、四回には為藤、布施の2者連続本塁打で一挙4点を加えた。その後も加点し、投げては3投手の継投で流れを手放さなかった。

 大分商は三回、渡辺温の左越え本塁打で1点を返した。四回に寺下の2点適時打で、六回にも2点を上げたが、中盤までの失点が響いた。

〇県予選から全試合2桁安打

 明豊が秋季大会では初となる大分商との県勢決戦を制し、12年ぶりの栄冠を手にした。県予選から続く毎試合2桁安打を決勝でも継続し、猛打で頂点に。川崎絢平監督は「全試合で初球から甘い球を逃さず積極的に振ってきた。たとえ併殺になっても下を向かずに攻めた結果」と万感の思いを込めた。

 序盤から闘志を前面に押し出した。「今夏の(全国選手権大分大会)準決勝で大商に負けてスタートしたチーム。2度目はない」(川崎監督)と初回にさい先良く2点を先制すると、その後も打線がうまくつながり、三回までに5得点。主導権を握った後も攻撃の手を緩めなかった。

 四回だった。連打でつなぎ、1死一、二塁で為藤隆心(2年)が打席に。「次にいい打者がいるので気が楽だった。真ん中の直球を捉え、手に残った感触がよかった」と右越えに3点本塁打。さらに「もう一度チャンスをつくり、雰囲気を押し上げたい一心だった」という次打者の布施心海(同)が2者連続となる左越え本塁打を放って、リードを大きく広げた。

 その後も好機で着実に加点し、14安打で13点を奪って優勝。打の明豊を強烈に印象づけた。

 次は明治神宮大会。為藤は「後半勝負を目標にやってきた。自分たちの形を最後まで示せた大会。これで気は緩めず、本気で日本一を狙う」と気持ちを引き締めた。 

〇1年生投手陣が堂々

 明豊は決勝で今大会初登板の京本真(1年)が先発し、四回途中からは永見星直(同)が継投。1年生投手陣が堂々と大舞台を経験し、優勝に花を添えた。

 京本は中学時代にリトルシニアの大会で全国制覇を経験し、強心臓が売り。九州大会開幕日に登録変更でベンチ入りし、今回初登板だったが、堂々の立ち上がりで試合をつくった。「投手として明豊の頼もしい打線と一緒にやりたいと門をたたいた。自分の実力を知りたい」と京本。

 続く永見は初戦から4試合連続のマウンドへ。中盤で痛打を浴びたことが悔しく、「守りに入った球を打たれた」と悔しさをにじませた。

 終盤3回は抑えで登板した狭間大暉(2年)が貫禄を見せて零封した。ただ大会を通じて失点が多く、投手陣の仕上がりが課題に。川崎絢平監督は「1年生の思い切りの良さを決勝にぶつけてほしくて起用した。競争の中でさらに成長させたい」と話した。

〇階段は一つずつ上がれている

 明豊・川崎絢平監督の話 夏にやられた相手で隙をつくらず死にものぐるいで向かわせた。攻撃はどこからでも強い打球が出ていたが、守りが課題。ただまだ先の目標に向け、階段は一つずつ上がれている。しっかりした野球を積み上げる。

 明豊・若杉晟汰主将の話 自分がけがで投げられない中、1年生を中心にカバーしてもらった。エースとして迷惑を掛けた分、神宮大会では全力で日本一に貢献したい。