JR九州社長 「一歩でも前進を」 佐賀知事と国交相会談に期待感

 JR九州の青柳俊彦社長は25日の定例会見で、九州新幹線長崎ルートで未着工の新鳥栖-武雄温泉の整備方式を巡り、佐賀県の山口祥義知事が28日、赤羽一嘉国土交通相と会談することについて「(国、長崎、佐賀両県、JR九州の)4者協議に向かって一歩でも半歩でも前進することになればいい。非常に注視している」と期待感を示した。
 青柳社長も山口知事に会談の打診をしており、「お会いして知事の考えや、どう議論を始めればいいかサジェスチョン(提案)をいただければうれしい。大臣の後に会ってもらえたらいい」と意欲を示した。
 また、台風19号の記録的大雨による千曲川の堤防決壊で北陸新幹線の車両センター(長野市)が浸水し、10編成120両が被害に遭ったことに絡み、大村市に建設中の大村車両基地(仮称)について、青柳社長は盛り土が平均7メートルあるため浸水被害は起きないとの見解を示した。
 JR九州は、県が作成した郡川浸水想定区域図を根拠に、千年に1度の大雨でも周辺の浸水は最大3メートルとしている。青柳社長は「ほぼ高架と同じ高さの車両基地だと思っていい。災害にも強い場所」と説明した。

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