有害物質入りのドラム缶が流出 福島・本宮の化学工場 県が事実を公表せず

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 台風19号で浸水被害が相次いだ福島県本宮市で12日、化学工場から有害物質入りのドラム缶などが阿武隈川に流出していたことが25日、分かった。流出元のアイシー産業が回収を続けている。福島県は事実を公表していなかった。

 同社から25日に報告を受けた仙台河川国道事務所が即日公表した。流出量は不明。同社は24日までにドラム缶186本、一斗缶875個を回収した。このうちドラム缶5本と一斗缶1個には発がん性があるトリクロロエチレンやジクロロメタンが入っていた。

 県によると、同社から14日に「空のドラム缶が流出した」と連絡があり、16日に「トリクロロエチレン入りを回収した」と報告を受けた。福島河川国道事務所にも情報が入ったが、仙台事務所と共有しなかった。県は「水質検査で有害物質が検出されず、有害物質の流出はないと判断して公表しなかった」と説明した。