被災地の現状伝える 「福島と長崎を結ぶ会」が写真展

東日本大震災の原発事故から8年目の被災地・福島の現状を伝える写真展=長崎新聞文化ホール・アストピア

 東京電力福島第1原発事故の被災地の現状を伝える写真展「わたしたちが見た8年目の福島」が25日、長崎市茂里町の長崎新聞文化ホール・アストピアで始まった。28日まで。入場無料。
 被爆地長崎から東日本大震災の復興を願い、被災地の人々に寄り添おうと、被爆者や市民でつくる「福島と長崎をむすぶ会」(川端翔代表)が開き、4回目。
 メンバー4人が5月に福島県で撮影した写真を中心に48点を展示。福島県の地方紙、福島民報が今年3月に震災や原発事故の影響などについて報道した紙面などの資料約20点も並ぶ。訪れた人は、ビニールシートで覆われた汚染土や除染廃棄物が入った大量のフレコンバッグなどの写真に見入っていた。
 オープニングセレモニーでは、7月に亡くなった同会共同代表、井原東洋一さんを悼み、黙とうした。2016年に同会のメンバーと福島県を訪れた井原さんの姉、井黒キヨミさん(93)は「まだまだ手付かずの場所もある。少しずつ復興できるよう祈っている」と話した。

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