世界の若手を“網羅”するサイトが選ぶ、U-17W杯「6名の神童」

17歳以下の世界一を決めるFIFA U-17ワールドカップがいよいよ開幕する。

過去にはトニ・クロースやセスク・ファブレガスなど数多のスター選手を輩出してきた同大会。Qolyでは、世界の若手を網羅するサイト『サッカー若手紹介所』に注目の選手を聞いてみた。

同サイトによれば、今大会は「過去の大会と比較しても屈指の才能を持った選手が集結する」とのこと。そんな中でも“絶対に見逃せない”のがこの6名だという。

エフライン・アルバレス(メキシコ)

メキシコ人の両親の下、アメリカのロサンゼルスで生まれ育ってきた彼は、アメリカの2部リーグとして位置付けられているUSLでわずか16歳ながら12得点を記録し、LAギャラクシーのトップチームへの昇格を果たした神童として知られている。

2019年シーズンは17歳ながら14試合に出場しているなど(2019年10月現在)、既にトップリーグの舞台でも遜色ないプレーを見せているため今大会でも屈指の注目株だと言えるだろう。

また、LAギャラクシーでは20歳年上のズラタン・イブラヒモビッチから息子のように可愛がられているという。メキシコ代表としてはCONCACAF U-17選手権の準決勝で貴重な決勝ゴールを記録する活躍もあり、チームを大会4連覇に導いた実績でU-17ワールドカップに旋風を巻き起こすはずだ。

アディル・アウシシェ(フランス)

U-17欧州選手権の歴史において史上最多得点数で得点王に輝いたのは彼だ。

同国のオドソンヌ・エドゥアール、アミヌ・グイリが過去に記録した8得点を上回る5試合で9得点を記録し、準々決勝のチェコ代表を相手には1試合で4得点を奪う驚異的な活躍を見せている。

そんな得点力を持っている彼だがポジションは意外にもフォワードではなく、2列目のポジションを得意とする選手だ。ストライカーさながらの嗅覚を武器に、所属するパリ・サンジェルマンでは2019年8月のリーグアン第4節、FCメス戦にて先発出場でのトップデビューを飾るなどクラブからの期待も大きく次世代のスター候補だと言えるだろう。

U-17世代におけるヨーロッパNo.1ストライカーとして称号を引っ提げ大会に衝撃を与えることも想像に難くない。

ペドリ(スペイン)

今シーズンのセグンダ・ディビシオンで最もサプライズとなっているのがペドリだ。

カナリア諸島のクラブであるラス・パルマスに所属する彼は、16歳ながらレギュラーポジションに定着しており、10試合で3得点3アシストを記録するなど2部リーグながら輝かしい活躍を残している。既に2020-21シーズンからのFCバルセロナへ加入することも決定していることから、U-17ワールドカップでも注目が集まる選手の一人となるはずだ。

そんな彼だが、U-17欧州選手権では予選も含め出場していないため今大会が世代別代表としては最初の公式大会となるため意気込みも十分だと言える。彼のプレースタイルは自身のアイドルでもあるアンドレス・イニエスタにも例えられ、そんなイニエスタのトップデビュー戦から約1ヶ月後に生まれた一致も見せている。

同世代のアンス・ファティはU-17ワールドカップに不出場となるが、ペドリが代わってチームを牽引するだろう。

マティアス・パラシオス(アルゼンチン)

CAサン・ロレンソで16歳4ヶ月11日のクラブ史上最年少デビューを飾り、U-17南米選手権ではNo.10を着用しチームを4回目の優勝に導いた逸材だ。

当初は守備的なミッドフィールダーとしてキャリアを始めていたが、徐々に現在の攻撃的な司令塔としての才能を開花させ、次世代のファン・ロマン・リケルメとも称されるまでの評価を得ており、世代別代表ではパブロ・アイマールの下でさらなる経験を積んでいる。

6月にロシアで開催されたバレンティン・グラナトキン杯でもアルゼンチン代表の優勝に貢献し、個人としても最優秀ミッドフィールダーに輝くなど、勢いに乗っているアルゼンチン代表で最も欠かすことのできない存在だ。

U-17ワールドカップでも確かな存在感を見せるだろう。

ガブリエウ・ヴェロン(ブラジル)

この世代におけるブラジルの至宝はフラメンゴのレイニエル・ジェズスであるが、クラブが彼の招集を拒否したため今大会には不参加となっている。

そんなレイニエルに代わってチームを牽引することが期待されているのがガブリエウ・ヴェロンだ。

レイニエルに負けず劣らずの才能を持っており、一説によると所属先のパウメイラスで行われた体力テストでは時速35.6kmの速さを記録したとか。これはプロを含むサンパウロ州の全てのカテゴリで“最速”として位置づけられるなど圧倒的なスピードが武器となっている。

U-17ワールドカップでもウィンガーとして多くの守備陣を得意のスピードで翻弄するはずだ。

スティーヴ・ムヴォエ(カメルーン)

ムヴォエは、カメルーンサッカー界で新たなスター候補として期待を受けるストライカーだ。

母親はカメルーンの女子代表としては最初のキャプテンを務めたレジーヌ・ムヴォエであり、そんな母が設立したアズール・スターで育ってきた逸材である。

2019年4月に行われたアフリカU-17ネイションズカップでは、カメルーン代表を2003年以来となる2回目の優勝に導き、個人としても大会MVPに輝くなど圧倒的なサッカーセンスで周囲を魅了している。

既にクラレンス・セードルフが率いるカメルーンのフル代表にも招集されており、欧州進出に関しても兄のステファン・ゾボが所属するトゥールーズFCへの加入が近づくなど、U-17ワールドカップでの活躍次第では大きく名前が広まるはずだ。

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