

第72回全日本バレーボール高校選手権県代表決定戦最終日は26日、別府市のべっぷアリーナで男女の決勝があった。男子決勝は大分南が鶴見丘を3-1で下し、初の頂点に立った。女子決勝は東九州龍谷が大分商に3-0で快勝し、20年連続35回目の栄冠に輝いた。男女の優勝校は全日本選手権(来年1月5日開幕・東京都武蔵野の森総合スポーツプラザ)に県代表として臨む。
【評】大分南は鶴見丘との息詰まる接戦を制し、初優勝した。大分南はリベロの森田を中心に粘り強いサーブレシーブが光った。セッター甲斐の巧みなトス回しに、城井や斎藤が強打を次々に打ち込んだ。要所では衛藤や羽田野のブロックが決まり、得点を重ねた。
鶴見丘は第3セットを奪ったが、サーブミスなどで波に乗れなかった。
〇接戦、拾ってつなぎ雪辱
大分南が前回大会の決勝で敗れた鶴見丘を破って初の頂点に立った。勝負を決めるスパイクを放ったゲームリーダー斎藤一真(3年)は「最後は自分のところにくると信じていた。頑張った練習の成果を出せた」と、仲間とともに喜びを爆発させた。
第1セットから白熱の攻防が続いた。大分南は23―22から先にセットポイントをつかんだ。だが3連続失点を喫して窮地に。だがここから踏ん張り、3連続得点で先取に成功。第2セットももつれたが、エース城井隆匡(2年)の強打など、終盤の6連続ポイントで王手をかけた。
第3セットは落としたが、森田元希主将(3年)は焦っていなかった。「フルセット戦う気持ちでいた。もう一度気持ちをうまく切り替えることができた」。第4セットも拾ってつなぐ全員バレーを貫き、歓喜の瞬間を迎えた。
新チーム発足後、チームがばらばらになったこともあったという。柿原茂徳監督は「森田を中心に選手たち主体でやってきたチーム。よく立て直した」とねぎらった。
〇1セット奪取、鶴見丘及ばず
鶴見丘は県総体王者の意地を見せて1セットを奪い返したが、最後まで相手の勢いを止められなかった。
「弱いブロックのところを狙われた。最後は3年生中心に追い上げようとしたが…」と舞裕太監督。
攻撃面でチームを引っ張った清田晟ノ祐主将(3年)は「自分たちのバレーができなかった。来年は後輩たちがやってくれるはず」と託した。