19年隠れ“タイトルホルダー”は? 西武森は得点圏、荻野は二、三塁打王【パ編】

ロッテ・荻野貴司【写真:荒川祐史】

犠打は捕手勢を振り切り西武の源田、死球は楽天ブラッシュ、2位にロッテ鈴木

 プロ野球は圧倒的な力でソフトバンクが3年連続日本一を達成し、全ての日程が終了した。レギュラーシーズンでは西武が連覇、巨人が5年ぶりのリーグ優勝を果たした。各タイトルも決まり巨人の山口俊が15勝、188奪三振、勝率.789で3冠、西武の森友哉が捕手では史上4人目の首位打者を獲得した。

 ここでは表彰されることはないが、セ・パの各部門のトップ3を紹介していく(規定打席到達者)。まずはパ・リーグの隠れた“タイトルホルダー”たち。

【二塁打】
1 ロッテ 荻野貴司 35本
2 西武 森友哉 34本
2 ロッテ 鈴木大地 34本

【三塁打】
1 ロッテ 荻野貴司 7本
2 日本ハム 西川遥輝 6本
2 楽天 茂木栄五郎 6本
他2名

 二塁打、三塁打でトップに立ったのはロッテのプロ10年目・荻野。キャリアハイの打率.315、28盗塁をマークするなど巧打と快足で打線を牽引。走力を生かした長打も今シーズン多く生まれた。

【塁打】
1 オリックス 吉田正尚 283
1 西武 山川穂高 283
3 西武 秋山翔吾 278

【三振】
1 楽天 浅村栄斗 162
2 楽天 ブラッシュ 157
3 西武 山川穂高 142

 塁打数とは単打を1、二塁打を2、三塁打を3、本塁打を4として集計した数のこと。オリックスの吉田正は自己最多の29本塁打、168安打をマークした。西武の山川もトップタイだが43本塁打をマークしており長打で荒稼ぎしたといってもいいだろう。

犠飛はウィーラー、浅村の楽天勢、失策は西武の外崎、中村が…

【四球】
1 日本ハム 近藤健介 103
2 日本ハム 西川遥輝 93
2 楽天 浅村栄斗 93

【死球】
1 楽天 ブラッシュ 17
2 ロッテ 鈴木大地 16
3 西武 山川穂高 13

 選球眼の高さを発揮した四球は近藤、西川の日本ハム勢が1、2フィニッシュ。3位には最多三振の楽天・浅村が入っており“ブンブン丸”だけではないことも分かる。

【犠打】
1 西武 源田壮亮 25
1 オリックス 若月健矢 25
3 ソフトバンク 甲斐拓也 23

【犠飛】
1 楽天 ウィーラー 10
2 楽天 浅村栄斗 9
3 西武 森友哉 6
他3名

 チャンスを拡大させる犠打では西武・源田、そしてオリックス・若月がトップ。日本では2番打者や下位打線を打つイメージのある捕手に多くつく記録。3位にもソフトバンクの正捕手・甲斐が入った。

【得点圏打率】
1 西武 森友哉 .411
2 西武 中村剛也 .350
3 ロッテ 荻野貴司 .347

【失策】
1 西武 外崎修汰 15
2 西武 中村剛也 13
3 ソフトバンク 松田宣浩 12
他1名

 勝負強さNo.1は西武の森。首位打者にも輝き得点力もある久々に現れた“打てる捕手”だ。2位にも西武の中村がランクインしリーグ連覇を果たした強力打線を象徴している。失策は守備範囲の広さなどでも“余分”に付くこともあり数字だけでは評価できないと言える。(Full-Count編集部)

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