私立2高校、進学コース専願のみに

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啓新高校=福井県福井市

 私立高校の福井工大福井と啓新(いずれも福井県福井市)が2020年度入試から、進学コースの出願について二つ以上の学校を受験できる併願を取りやめ、専願のみに変更することが10月28日分かった。来春からの授業料実質無償化に合わせた、「第1志望の学校」を目指した動き。生徒の志望校選択にも影響を与えそうだ。

 北陸と仁愛女子を加えた福井市の全日制の私立4校は20年以上前から、特別進学や進学に相当するコースでは併願を認めていた。県立を第1志望とする受験生にとっては、先に入試がある私立を合格していれば安心材料となり、「受け皿」として大きな存在となっている。

 次回の入試から、福井工大福井は、進学科の進学コースI類(前年度募集定員70人)を専願のみ、啓新は普通科進学コース(特別進学を含む前年度募集定員103人)を専願のみにそれぞれ切り替える。福井工大福井の特別進学科の2コースと啓新の普通科特別進学コースは、これまで通り併願を認める。

 福井工大福井の進学コースI類一般入試の前年度受験者は285人で、このうち併願は272人。入学した33人中20人が併願だった。啓新の進学コースは、受験者170人に対し併願153人。入学者85人のうち併願は6人だった。

 来春からは、国と福井県の補助で県内私立高校の授業料が世帯年収910万円未満の生徒まで実質無償となり、各校の入学金も県立高校と同等の5千円台に引き下げることが決まっている。両校の担当者は「金銭的な負担が軽減され、県立高校受験の滑り止めや受け皿といった位置付けから、選ばれる学校になっていかなければいけない」と説明する。進学コースで併願を導入した当時は生徒数が多く県立高校からの戻りも確保できたが、今は少子化で戻りが少ないことも理由の一つとしている。

 福井工大福井の入試担当者は「かじを切らなければいけないタイミングが来た。進学校に負けない学校を確立したい」。啓新の担当者は「少子化で定員を増減するのではなく、第1志望で選んでくれる強い思いのある生徒を集め、学校に活気を生み出したい」と話した。

 一方、特進科・コースの併願を従来通り認めたことについて「県立の進学校を受験する生徒からの需要が高く、いきなり無くすのは大きな影響が出る」と両校。敦賀市の敦賀気比は特進コースも含め全て専願としており、両校も将来的には専願のみで生徒を募る考えを持っているという。20年度入試の募集要項は11月に公表される。