カレント、長崎IR応募へ マカオなどで事業展開

長崎IRのコンセプト募集に応じる考えを示す鈴木代表取締役=長崎市内

 マカオなどでカジノを含む統合型リゾート施設(IR)の運営に携わるIR事業者のカレント(本社長崎市)が、IR誘致に向けて県が実施している事業コンセプトの募集に応じることが28日、分かった。鈴木保代表取締役が長崎新聞社の取材に明らかにした。長崎IRへの参加を正式に表明したのは2事業者目。
 長崎IRの候補地となっている佐世保市のハウステンボス(HTB)での事業計画について、鈴木氏は「オランダの素晴らしい景観を生かしつつ、長崎の歴史を感じさせるIRを提案したい」と述べた。同社は6月に佐世保市で開かれたセミナーで総投資額を5500億円と説明。鈴木氏は「入念に試算して出した金額だ。交通インフラの改善も考えている」と話した。
 鈴木氏はカレントのほか、横浜、静岡両市の2社、香港1社の代表取締役を務め、この4社でグループを構成。香港などの投資会社と資本提携し、マカオやフィリピン、米ラスベガスでIR事業を手掛けている。
 県は1日からコンセプトを募集している。各IR事業者から計画などを聞いた上で、来年に正式な公募を始め、秋ごろに1事業者に選定する。
 長崎IRへの参加を巡っては、カジノオーストリアインターナショナルもコンセプトへの応募を表明している。

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