FA市場の目玉・コールは西海岸でのプレイを希望か

ワールドシリーズ第5戦で見事なピッチングを見せ、チームを勝利に導いたゲリット・コール(アストロズ)は、今オフのフリーエージェント市場における最大の目玉選手として大きな注目を集めている。ヤンキースなどが獲得に動く可能性が取り沙汰されているが、MLBネットワークのケン・ローゼンタールは、コールの同僚であるジョシュ・レディックから聞いた話として、コールが西海岸でのプレイを希望していることを伝えている。

ローゼンタールは、コール獲得の最有力候補として、ジョー・マドンが新監督に就任したエンゼルスを挙げた。エンゼルスは先発投手の補強が最大の課題となっており、コールを獲得するだけの資金力も有していることがその理由だ。ただし、他にも多くのチームが争奪戦に参戦するであろうことを、ローゼンタールは付け加えている。

コールは南カリフォルニアで育ち、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)からパイレーツに全体1位指名で入団した。そのコールが、地元に近い西海岸でのプレイを希望するのは当然の流れと言えるだろう。しかし、今季のレギュラーシーズンでの快投のみならず、ポストシーズンでも防御率1.72という見事なパフォーマンスを続けており、契約規模は史上最高レベルになることが予想されている。

ローゼンタールは「投手史上最大の契約になると思う」と発言。年平均額ではジャスティン・バーランダー(アストロズ)の3300万ドル、契約総額ではデービッド・プライス(レッドソックス)の2億1700万ドルを上回るだろう、というのがローゼンタールの予想である。「彼は29歳でフリーエージェントになる。メジャーリーグの各球団にとって、本当に欲しい選手だと思う」とローゼンタールは話している。

コールの代理人を務めるスコット・ボラスは、投手史上初となる総額3億ドル以上の契約を目指す可能性もある。どんな契約が誕生するのか、そしてコールはどの球団へ行くのか、ワールドシリーズ終了とともに「コール争奪戦」が幕を開ける。

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