武漢ミリタリーワールドゲームズが平和勢力を引き寄せる

武漢ミリタリーワールドゲームズが平和勢力を引き寄せる

AsiaNet 81312 (2123)

【武漢(中国)2019年10月28日新華社=共同通信JBN】世界中の参加者により挙行された2019ミリタリーワールドゲームズ(Military World Games)は、平和への信念と平和勢力をさらに強化した。第7回ミリタリーワールドゲームズの燃え盛る炎は消えた。第7回CISMミリタリーワールドゲームズの実行委員会によると、平和を促進し栄光を求めるため、世界中から1万人近い軍人アスリートが「川と湖の都市」武漢に集まった。彼らはフェアに競い、フィールドで懸命に戦い、一方でフィールドの外では友だちになり、お互いを励まし合った。

このイベントを通じて、「スポーツの太陽」は戦争の影を払拭し、異文化間のコミュニケーションを促進し、平和を求める人々の心を結び付けた。武漢は交通の中心地として、中国の特徴を世界に印象付けた。世界中のアスリートが最大限の力で軍功を誇示した。この素晴らしい大会は、友情を分かち合い、平和を構築する1章を生み出した。

ミリタリーワールドゲームズの新たな1章

大会で強調されたテーマは平和と協力である。

「壮観で見事かつスリリング」なオープニングセレモニー「平和のたいまつ」は、戦争で被害を受けてきた中国人が長年に渡って平和を希求し、それを心から望んでいることを、より多くの人々に知らしめた。

「軍」を意味する漢字「武」は、「やめる」という意味の「止」と「矛」という意味の「戈」という2つの文字で構成されている。武漢のある荊楚地域は2000年前、軍は武器の使用をやめさせるために使われるという古代中国の哲学を提唱した。ミリタリーワールドゲームズは、第2次世界大戦の戦勝50周年と中国が東洋のファシズムに対する主戦場であるという事実を記念して始められた。International Military Sports Council、CISM)(国際ミリタリースポーツ評議会)のエルベ・ピッチリーロ会長は、大会を中国で初めて開催したのは、世界における和平プロセスへの中国の貢献を反映したものだ、と述べた。

2015年5月に大会誘致に成功して以来、中国政府と軍は「グリーン、包括的、オープン、クリーン」な大会の開催という原則を忠実に守ってきた。グローバルな視点と中国の特徴を統合し、全ての準備作業が高い水準で完了した。

武漢で軍功を分かち合うため、世界中のアスリートが集まった。109カ国から1万人近くのアスリートが、27競技・329種目で構成される大会に参加した。競技、宿泊施設、レセプションは五輪に相当する基準で計画され、全ての国のアスリートが友情を分かち合い、共に平和を築くための幅広いプラットフォームを整えた。

CISMミリタリーワールドゲームズ史上初めて、大会は軍事基地内に限定せずに、一般にも公開された。新設のアスリート村を呼び物とする初の大会だった。また、全競技が1つの都市で開催されたのは初めてであり、全代表団にオールラウンドのボランティアサービスが提供されたのも初めてだった。ピッチリーロ氏は、大会はどのワールドクラスのスポーツイベントと比べても最大規模だと指摘、武漢大会は軍事的準備、平和維持活動、世界的な軍事交流にとってのスポーツの重要性を世界に認識させるだろうと付言した。

武漢大会は、ミリタリーワールドゲームズの歴史の中で中国に対する明確な評価を残し、中国中部の重要都市である武漢を、国際的な大都市になるべくペースを加速する情熱にあふれさせた。

開会式後、5万人以上の観客と1万人以上のキャストメンバーが整然と会場を離れたが、ほとんど全てのゴミが会場から運び出された。計2万6000人のボランティアが採用されたが、応募者数は9万人を超えた。多くの会場でチケットが完売し、満席になった。集まった大勢の人々の歓声は、同市のホスピタリティーを示した。

平和勢力の構築

車椅子に座ってアーチェリー競技に参加したイタリアの兵士、ロベルト・プンツォ氏は、競技の間中、地元の観客から最高の拍手と尊敬を受けた。

2006年、爆発に見舞われた時、彼は平和維持の任務に就いていた。負傷により、この元パイロットは永久に歩くことができなくなった。プンツォ氏の人生の最も暗い時に、彼を奮い立たせ、自信を取り戻させるきっかけをつくったのはスポーツだった。

兵士たちは戦争をもたらすためではなく、全人類の平和を維持するためにそこにいるのだ、と55歳のプンツォ氏は語った。「私は戦争で負傷した。そして私は、誰よりも平和を切望している」

ミリタリーワールドゲームズは、平和を記念し、友情を広げるために始められた。これは、さまざまな国の軍隊が自らのイメージを表現し、友情を深め、影響力を拡大するための重要なプラットフォームになった。

大会のアスリートスタンドにいるさまざまな国のアスリートは、お互いを知らなかったかもしれないが、数分後にはお互いを見て笑い、手をたたくことができた。スポーツマンシップは、翻訳を必要としない普遍的な言語である。大会村の平和と友情の壁は、世界平和を祈る言葉、中国や友情への愛がさまざまな言語で満ちあふれていた。

大会期間中、武漢の世界中の15の姉妹都市の市長が、大会を応援し、平和をたたえる手紙を送った。

ハンガリーのジェール市長のゾルト・ボルカイ氏は「私は元兵士そして五輪チャンピオンとして、このイベントが都市にとって何を意味するのか、スポーツ界やアスリートにどのようなメッセージを送るのかを知っている」と語った。

武漢は過去40年にわたり、50を超える国の110以上の都市と姉妹都市関係を結んできた。5大陸にまたがるこの「友人の輪」は、平和的発展と友好拡大に対する中国の強い支持の縮図である。

共通の哲学が追求される時、世界平和は達成される。平和が広がっている限り、世界は繁栄するだろう。

この素晴らしく、並外れた、注目に値する軍事スポーツイベントは、人々に軍備強化を図る軍の新しい一面を示した。また、中国国民の国家活性化に向けた大いなる機運を明らかにし、中国と世界中の人々は人類の未来を共有するコミュニティーづくりのために力を合わせているとの確固たる信念を伝えた。

ソース:The Executive Committee of the 7th CISM Military World Games

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