【ソッカー(男子)】松岡の値千金ゴールでホームゲームを制す 第18節 vs東国大

前節まで2戦連続の引き分け試合となった慶大。今回は前期に敗北を喫した東京国際大学と対戦した。前半は得点機会を多く作るも決め手に欠き、0-0で後半に折り返す。後半は、64分に投入された松岡瑠夢(総3・FC東京ユース)が、直後の65分に福本拓海(環4・済美)からのパスに合わせて得点を決め、これが決勝点となって1-0で勝利を収めた。

2019/10/27(日)14:00k.o @慶大義塾大下田グラウンド

【スコア】
慶應義塾大学 1-0 東京国際大学

【得点者】
1-0 65分 松岡瑠夢(慶應義塾大学)

◇慶大出場選手
GK田原智司(環3・静岡学園)
DF酒井綜一郎(政2・慶應義塾)
DF沼崎和弥(商4・暁星)
DF野村京平(総4・國學院久我山)
MF八田和己(総4・桐蔭学園)
MF落合祥也(商4・横浜FCユース)
MF内桶峻(政3・國學院久我山)
MF橋本健人(総2・横浜FCユース)
MF福本拓海(環4・済美)→78分多嶋田雅司(商4・國學院久我山)
MF山田盛央(総4・藤枝東)→83分田嶋凛太郎(総2・暁星)
FW宮本稜大(商1・國學院久我山)→64分松岡瑠夢(総3・東京FCユース)

2戦ぶりの勝利を収めたい慶大は、試合開始直後から積極的な攻撃を見せる。4分に福本、6分に内桶峻(政3・國學院久我山)、7分に再び福本が連続で果敢にシュートを放つもゴールネットは揺らせず。14分には山田盛央(総4・藤枝東)と福本のトップ下二人が息を合わせ、山田の好パスを福本が打ち、決まったかに見えたが惜しくもゴール左に流れて得点とならなかった。

序盤にチャンスを演出した内桶

24分に相手に初めてシュートを打たれると、25分には相手スローインからゴール前に詰められピンチを招く。しかし、沼崎和弥(商4・暁星)が得意のヘディングを活かし危機を回避、直後の26分の相手CKでも再びブロックし守備で魅せる。その後は43分に落合祥也(商4・横浜FCユース)がドリブルで上がり福本へのパスで得点機会を演出するも得点ならず。44分には宮本稜大(商1・國學院久我山)がゴール前で倒れながらもシュートを放つが、ゴール上に外れてしまった。終始果敢な攻撃をし続け多くのチャンスを生み出すも、得点に結びつかず前半を0-0で終了した。

宮本は1年ながら出場機会を得ている

後半も慶大は橋本を中心に左サイドから打開を図り、相手のバイタルエリアで多くのプレー時間を作る。幾度となくチャンスを作り出すも、フィニッシュが噛み合わず得点を奪えない時間が続く中で、中盤の連携ミスからショートカウンターを浴び、肝を冷やす場面も見られた。攻守に流れが悪い中で慶大ベンチが交代のカードを切る。ルーキーの宮本に代わり、好調をキープしている松岡を投入すると、その松岡がいきなり大仕事をやってのける。交代からわずか1分の後半19分、橋本からの折り返しを福本がフリックして流すと、フリーで受けた松岡が右足を強引に一閃。ボールは左ポストに当たりそのままゴールに吸い込まれた。

松岡がまたしても決めた

待望の先制点を手にした慶大はその後も積極的な仕掛けを続け、橋本と松岡のホットラインを中心に相手ゴールを脅かし続ける。後半30分には、福本が相手選手と交錯し負傷交代するも、代わって入った多嶋田雅司(商・4)が身体を張ったボールキープを見せるなど、自分の役割を全う。守備では、終盤こそ相手に押し込まれる時間帯があったものの、沼崎を中心に前線に蹴り込まれるロングボールに対応し、身体を張ったディフェンスを見せた。86分には田原智司(環3・静岡学園)のファインセーブが生まれるなど、最後まで集中力を切らさずに戦い抜いた慶大が虎の子の1点を守り抜き、見事勝利を収めた。

途中出場の松岡、多嶋田がしっかりと役割を果たしチームの勝利に貢献するなど、リザーブメンバーの層の厚さを見せつけた慶大がホームで勝ち点3を手にした。1部昇格は目前。早ければ次節の結果次第では待望の1部昇格が決まる。ただ淺海監督は「喜ぶことはない」と気を緩ませない。次節は攻撃の要である橋本がU-20日本代表に帯同するため欠場するが、必ず代わりを果たす選手が生まれるだろう。荒鷲軍団の快進撃はまだまだ続く。

昇格まであと少しだ

(記事:菅原千尋、林亮介 写真:室留裕介)

淺海友峰監督

どの試合も簡単ではなくてこの試合も難しくなってしまったなと、収穫もありますけど反省点も多いです。

--ホームグラウンドということで多くの観客が集まりましたが
貴重な休日を使って観に来てくれてありがたいなと思いますし、絶対に選手の力になっています。なので本当に感謝しています。

--後半に松岡選手を投入しましたが、どのような声をかけてグラウンドに送り出しましたか
相手も(体力が)落ちてきてスペースもあいてくるだろうと事前に思っていたので、スペースをうまく埋めてくれたり個の力で剥がしてくれることを期待して途中交代しました。

--2試合引き分けが続きましたが勝つことができました
最初にも言った通り簡単な試合は1つもなくて、引き分けも含めてサッカーですから、引き分けだったりの結果に一喜一憂せず、今回は選手の頑張りで勝つことができましたけど喜ぶことはないし愚直に次の試合に準備していくだけです。

--最後に次の試合に向けて
次の相手の立教さんも崖っぷちなので全力で、捨て身で来ると思うのですけど、そこで自分たちは受けて立つのではなく自分たちも同じくらいの覚悟をもって臨みたいと思います。

松岡瑠夢(総3・東京FCユース)

今日は途中出場だったので、自分に出来ることは、最初から出ている選手より疲れていないので、ボールを持ってしっかり離していってチャンスを作って決め切るということだったので、その役割がしっかり果たせて良かったと思います。

ーーホームグラウンドでの試合でしたが
自分はここに入部して、本当にここのグラウンドで成長させてもらってきて、ここでこうして試合できることは本当にありがたいことですし、大分前から沢山の部員や地域の方々に協力してもらって今日の試合が出来たので、そうした方々に感謝の気持ちをプレーでしっかり示したいというのと、自分が成長させてもらったところで、成長した姿をしっかり親とか部員とかに見せられたのが良かったと思います。

ーー投入直後の得点でしたが、何か意識していたことは
ここのところ良いプレーが出来ていて、自信はありましたし、ただ、あまり力みすぎずいつも通りやろうと思っていて、それがいい方向に出たかなと思います。

ーー次節に向けて
ここまで来たら優勝しかないと思いますし、一番ここから楽しい試合が続くと思うので、このプレッシャーを楽しんで、絶対に優勝したいと思います。

橋本健人(総2・横浜FCユース)

ーー試合を振り返って
ホームゲームということでみんなが沢山準備してくれた中で、ちゃんと勝って終われたことは本当に良かったと思っています。

ーー積極的な仕掛けで何度も好機を演出しました
今日のプレーは個人的には全然良くなくて、最後ゴールに直結する部分だったり、もっと圧倒していかないといけない中で、今日の出来では全く駄目というか、次に活かせるようにしていきたいです。

ーー中盤で相手の攻撃の芽を摘み取るプレーもありました
前で取るところは常に狙っているところなので、そこはできていたんですけど、最後の1対1だったり、ロングボール越えた後だったりっていう対応はまだまだなので、もっと強化していけたら良いと思います。

ーー攻守のバランスが難しいポジションで意識することは
読み予測のところは常に判断していて、WBなので2枚相手しないといけないので、まず運動量でカバーするところは常日頃からやっているところで、運動量と読み予測は結構大事にしています。

ーー代表に選ばれたU-20ではどのようなプレーをしていきたいか
いつも自分の強みとしている攻撃の部分だったり、クロスの部分だったり、最後の崩しのところは出していきたいと思います。

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