プレミア史上最も不運なGKウェイン・ヘネシー。その理由とは?

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著者:秕タクヲ

クリスタルパレスのGKであるウェイン・ヘネシー。

彼が「プレミアリーグで最も不運なGK」であるとして密かに話題となっている。

身長198cmと高く、両脚で精度の高いボールを蹴れるというGKには最適なポテンシャルを併せ持つヘネシー。昨シーズンから正GKの座を明け渡してしまったが、2014年からパレスに入団しセルハーストパークの守護神として長きに渡ってゴールマウスに君臨。強力な攻撃陣を要するプレミアリーグの様々なチームに対して立ち向かい、昇格降格を繰り返しがちだったチームから一転、彼の功績によりプレミアリーグに定着することに成功。その活躍もありウェールズ代表にも招集され、EURO2016では母国を見事ベスト4まで導いた。

そんな32歳ベテランのGKヘネシーが不運だと思う理由。それは「彼が出場した試合に限ってとんでもないゴール決まる」ということだ。

まさに相手チームのゴラッソを目の当たりにすると、相手チームの勢いを活気づけることはもちろん、反対に自分たちは萎縮してしまうという最悪な展開に転がりかねない。目に見えない恐怖が蔓延してしまうと言ってもいいだろう。ここからは彼に浴びせられた「とんでもないゴール」を5つご紹介したい。


【2016/1/24 クリスタルパレスvsトッテナム】

まずはスパーズ戦からピックアップ。前半にヤン・ヴェルトンゲンのオウンゴールで幸先よく先制するものの、後半に立て続けに猛攻を受けるという展開に。ここまで何とか守りきってきた1点を守りきれず、ハリー・ケインのヘディングで同点にされ迎えた84分。


【2016/4/2 ウェストハムvsクリスタルパレス】

アリの悲劇のゴールから数ヶ月経ち、その傷は癒え始めていた矢先にその傷を広げられる格好になったこの試合。シーズン終了後にスタジアムがアップトンパークからロンドンスタジアムへ移転となるハマーズとの一戦で惨劇が訪れた。皆さん覚えているだろうか?えんじ色のユニフォームを着た27番を。

ディミトリ・パイェが放ったFKは尋常ではない曲げ方を見せ、見事にゴールに吸い込まれていった。これもまた逆転ゴール。ヘネシーの背中からは哀愁がそこはかとなく漂っていた。試合は後半にシェイフ・クヤテの退場もあり数的優位に立ったパレスが75分に追いつきドローに持ち込んだ。


【2017/1/2 アーセナルvsクリスタルパレス】

新たなシーズンを迎えたが、低空飛行の状態が続いた事を理由にアラン・パーデューを更迭しサム・アラダイスが新たなクリスタルパレスの指揮官に就任。ビッグサム体制2戦目にしてヘネシーにまたアレが襲いかかってきた。

見事なテクニック、完璧なFKの次はスコーピオン。アレクシス・サンチェスのクロスにオリビエ・ジルーが見事な足技を披露した。ジルーの完璧なスコーピオンはシーズンで最も素晴らしいスーパーゴールに与えられるプスカシュ賞にもちろん選ばれることに。このゴールで先制したアーセナルは後半にアレックス・イウォビが追加点を決めて2-0で完勝をした。


【2017/1/15 ウェストハムvsクリスタルパレス】

衝撃のスコーピオンを目の当たりにして「サッカーの神様は貴重な経験を与えてくださっている」とかえってこのゴールを喜ばしく思わないといけないのかもしれない。ヘネシーは少なからずそう思ったに違いない。しかしサッカーの神様はまだ彼に何かを伝えたかったのだろう。次のスーパーゴールが2週間後のウェストハムとの一戦でやってきた。前半をスコアレスで折り返して後半に仕掛けたいところだったが、68分にソフィアン・フェグリのゴールで先制を許し7終盤につれてパレスは得点を奪おうと攻勢に出る。しかし上手く主導権を握れずにフラストレーションが募りつつあった79分にアンディ・キャロルが魅せた。

マイケル・アントニオのクロスにオーバーヘッド。これにはヘネシーもお手上げ。もう誰にも止められないよと言わんばかりの見事なゴールにロンドンスタジアムは歓喜の渦に包まれる。試合は86分にマヌエル・ランシーニのゴールもあり、3-0でハマーズが大勝した。


【2019/10/20 クリスタルパレスvsマンチェスター・シティ】

これだけ芸術的なゴールを浴びせられると、本人も「こういう運命なんだな」とさぞ割り切っているのだろう。ヘネシー次なる相手はマンチェスター・シティ。ホームで迎えたこの試合で長きに渡ってシティを支える功労賞クラスの優等生にやられてしまった。