良質ダウンが3,000円台から!? 山でも街でも大活躍<TAION>のコスパが凄まじいぞ インナーダウンに特化した日本発のアパレルブランド<TAION(タイオン)>。高品質でありながらデザイン性も高く、さらにリーズナブルな値段設定を実現したTAIONのアイテムは、メンズ・レディース問わず評価が高く、毎シーズン人気必至となっています。今回はTAION製品のスペックを実証実験し、 さらにはメーカーさんに直接インタビュー! 人気の秘密にとことん迫ります。

話題沸騰! アパレル発のインナーダウン <TAION>

TAION(タイオン)は日本発のインナーダウンウェアブランドです。ブランド名の由来はその名の通り「体温」から。アパレル発ということもあり、洗練されたデザインはもちろん豊富なカラー展開に目を引きますが、なんといっても魅力的なのが品質と価格

一般的なアウトドアブランドに引けを取らない本格仕様となっており、山でも街中でも大活躍と今シーズン注目したいアイテムのひとつです。まずはその特長を押さえていきましょう。

驚くべき高品質! なんとダウン90%

まず特筆すべきはその品質。使用しているダウン(羽毛)は、成熟した水鳥のもので、ダウン90%、フェザー10%で構成されています。そのため温度・湿度調整機能が非常に高く、同時に軽い着心地を実現。

さらに超撥水加工がされているため、雨天や高湿度の環境下でも、羽毛へのダメージを最小限に抑えています。

スタイル、カラバリ盛りだくさん!

そして抜群のデザイン性を誇るTAIONのダウン。公式ページの商品一覧を開けば一目瞭然、層の厚さに驚きです。

クルーネックハイネックのダウンジャケット、Vネックインナーダウンベストなど、デイリーユースでもアウトドアでも活用できいる強力なラインナップが揃っています。

加えてカラーバリエーションも豊富で、ベストだけでも16色展開と、手持ちのウェアとのコーディネートもはかどりそうです!

この品質とデザインで、3000円台から!

これだけ高品質でおしゃれ、となると値段もそれ相応の……と直感的に思うに違いありません。
しかしながら驚く事なかれ、インナーダウンベストが3,900円、インナーダウンジャケットが5,600円という破格なのです。これは一体どういうことなのでしょうか…?

【実証実験】山でも使えるの? スペックを確認してみた

どれだけ人気だと言われても、実際に現物を手に取らなければ実力は分かりません。ということで、ファストファッションブランド製(左)とTAION製(中央)、アウトドアブランド製(右)の3種類で比較検証してみました。

今回検証したポイントは、この5点です。

**【1】収納時の重量
【2】収納サイズ**
【3】撥水性
【4】重ね着のしやすさ、着心地
【5】耐寒性
*モデル身長は163cm
*着心地や重ね着のしやすさ、耐寒性はあくまでも筆者の見解によるものです。ご了承ください

【1】収納時の重量

まずは収納時の重さを計測してみます。

▼アウトドアブランド製

フードがついているこもあり、結果は241g。手で持ってみるとぎゅっと羽毛が詰まった印象で、保温性を期待できます。

▼ファストファッションブランド製

190g、軽い!
しかしながら軽さは正義といえど、若干薄いような印象も否めません。果たしてこれが耐寒性にどれだけ影響を及ぼすものか……。

▼TAION製

結果は201gで、比較した3製品でも中間をマークします。手に取ってみると、アウトドアブランド製までとはいわずとも、密度ある羽毛の存在を感じられます。果たして!

【2】収納時サイズ

登山時の環境によって頻繁に出し入れを行うインナーダウン。収納サイズも大きな要素のひとつです。

▼アウトドアブランド製

まずは本格派のアウトドアブランド製から。結果は約20.5cmに。

▼ファストファッションブランド製

結果は約21.cm。重量こそ軽かったものの、少しかさばってしまいそうです。一方で圧縮すればまだ小さくなりそうだったため、ジップロックで圧縮するという手もありますね。

▼TAION製

出ました、19.5cm!3製品の中で最小をマークしました。専用の収納袋にロゴマークが入っていたり、留め金がついていたりと、ちょっとした工夫が嬉しいですね。

【3】撥水性

羽毛にとって水分や湿度は最大の敵。しかしながら山ではその宿敵と切っても切れない関係にあります。今回は実際に霧吹きを5プッシュし、表地の撥水性をチェックしてみました。

▼アウトドアブランド製

一部浸透していってしまったものの、表面の布に水滴となって付着しています。「基本的にインナー使いだから」と許容できる範囲です。

▼ファストファッションブランド製

結果は見たとおり、べちょべちょに……。水分がよく浸透してしまいました。うーん、残念!

▼TAION製

霧吹きを5プッシュした後、思わず「おお」と歓声を上げてしまいました。表面にびっしり細かい水滴が付着しています!

ある程度ならば、手ではたけばパラパラと落ちていってしまうほどの撥水性です。これだけの機能性の高さであれば、インナーのみならずアウターとしても着用できそうですね。

【4】重ね着のしやすさ、着心地

3製品中、フィット感が最も良かったのは、アウトドアブランド製のアイテム。レディース製品ということもあり、ボディラインにぴっちりと沿いながらも窮屈ではない、そんな夢のような着心地を体感できました。また、アウトドアでの使用を想定しているだけあって、重ね着をしても腕回りが動かしやすいのが◎。

しかしTAION製も負けていません。ふわりと軽い着心地ながら、しっかりと上半身を包まれたかのような安心感も健在です。さらにジャケットの袖もゴムのテープが貼られているため、暖気を逃しません。

そのため重ね着のしやすさは、このような結果に。
アウトドアブランド製>TAION製>ファストファッション製
ちなみに前者ふたつは袖口も絞られており、ポケットにもジッパーが付いていたりと、細かい部分の機能性も嬉しいものばかりでした。

【5】耐寒性

ダウンの最もたる役割であり、一番気になる耐寒性。手早くダウンの暖かさを体感しようと、訪れたのはアイススケートリンク。低温に保たれた室内で、それぞれの製品の耐寒性を検証します。

各ダウンを着用し、スケートリンクをそれぞれ2周滑るを繰り返すこと数分……筆者が直感的に感じた各ダウンの耐寒性はこのような結果となりました。
アウトドアブランド製≧TAION製>>>ファストファッションブランド製
このように感じた理由は主に2つ。
1,空気の断熱効果による保温力
ファストファッションブランド製ダウンのフィルパワーは不明ですが、羽毛の量も少なく、着用時に心許なく感じました。一方、850フィルパワーのアウトドア製、650フィルパワーのTAION製は、薄手で軽量ながらしっかりと温かい空気の層をキープしてくれました。心強い!

2,少しの暖気も逃がさない、ゴム製のステッチ
アウトドアブランド製とTAION製のアイテムに共通しているのは、袖部分にゴムのステッチが縫い付けられていること。小さな工夫ですが、手首から冷気が入り込まないため、結果的に耐寒性を高めるような結果となりました。全体を通じて、フィット感も2社製品が秀でており、結果的に高い耐寒性につながったと感じます。

※フィルパワーとは、ダウンのかさ高を表す単位。数値が高いほど空気を多く含み、保温性が高い。一般的に600~700フィルパワーのダウンが「良質」、700以上のものが「高品質」とされている。ダウンの暖かさの指標として、この数値が目安になる。

【結論】TAION製、完璧すぎません?

検証して改めて分かったことがあります。それは「TAIONさん、こんなに素晴らしくていいの!?」ということでした。

もちろん機能性だけを取ってみると、抜きに出るのは登山専門のアウトドアメーカーです。しかしながら価格という観点で見たときに、どうしても気軽さは両立できません。一方、TAION製のダウンは圧倒的な価格設定を誇ります。

これだけの収納力、耐寒性、着心地にプラスし、気軽さが加わったら……。そりゃあもう、「TAIONさん何事なの?」と驚いてしまうのも不思議じゃありません。晴れた日の低山ハイクや休憩時、キャンプでも活躍してくれそうです。

教えて、なんでこんなに素晴らしいの!? メーカーさんを直撃

その圧倒的な機能性とコスパが浮き彫りになるたび、筆者の疑問はますます深まっていきました。「TAIONというメーカー、一体なにが起こっているんだろう。いいの、こんなに素晴らしくていいの?」

ここまで知ってしまったのならば、いっそのこと突撃取材してしまおう。というわけで、TAIONさんに直接インナーダウンのお話をお伺いしました。お答えいただいたのは、TAION企画・営業部の木村さん。本当にありがとうございました!

ライター
大豆

驚くほど軽く、あたたかく、おしゃれでリーズナブルなインナーダウンでした。そもそもの開発コンセプトは一体?

木村さん

定番化したインナーダウンをより洗練しスタイリッシュに、サイズやデザイン、カラー展開にバリエーションを持たせ、年齢問わず様々なシーンで着用いただける事を目標として、2016年に開発をスタートさせました。

当初は普遍的でミニマルなデザインが先行しながらも、アウトドアを楽しむユーザー様もブランド立ち上げ当初から意識しており、クオリティもそれに準じた製品としてリリースしていました。

ライター
大豆

このクオリティは当初から想定したものだったのですね。ちなみに着用の想定シーンも「日常使い」だったのでしょうか?

木村さん

そうですね。ブランドリリース当初から家事中や通勤通学での使用を想定し、実際にも日常生活に溶け込んだシーンで愛用いただけることが多くありました。

一方で、意外なところではスポーツシーンで愛用している声もありました。インナーダウンというアイテムを広めたいという思いもあったため、一つのファッション定番アイテムとして認知されれば嬉しいです。

ライター
大豆

そして一番気になるのが”価格”です。なぜこんなにも高品質ながら、この値段を実現できているのでしょうか?

木村さん

お客様のニーズに合わせて企画から生産を一連で管理しています。企業努力とまでは大げさですが、ユーザー目線を意識して全ての商品を開発からリリースまで行うことで、この価格を実現しました。

ライター
大豆

ユーザー目線……いちユーザーとしても本当に嬉しい言葉です。そんな素敵なインナーダウンですが、おすすめの着こなし方を教えてください。

木村さん

TAIONではどのシーンにも、どんな方にもマッチするようにデザインし、肌寒い時期に手が離せなくなるようなブランドを目指しているため、休日のアウトドアシーンから、平日の仕事や学生の方まで一貫して着用いただけると嬉しいです。

ライター
大豆

どんなときもそばに置いておきたくなる相棒みたいな存在でしょうか。

木村さん

“体温”からブランド名を選んだ理由でもありますが、人に寄り添った温かみのあるブランドとして日常に溶け込むようなモノ作りを続けていきますので、是非ご愛用いただけますと幸いです!

他にも、木村さんよりTAIONファンに耳よりな情報が!

「新たな取り組みとして、『シティライン』『マウンテンライン』という各ジャンルに特化した新ラインを立て上げています」とのこと。さらには「期待を裏切らない仕上がりになっていると自負しております」と断言してくださいました。今後もますます目が離せなくなりそうです。

山はもちろん日常でも。いつでも安心の1着を

急な冷え込みにスッと一枚仕込む。そんな何気ない動作が、どれだけ山を快適なものにしてくれるでしょうか。シンプルかつ抜群の機能性を持つTAIONのインナーダウンは、日常と山に欠かせない最旬のマストアイテムでした!

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