佐世保で来月20日 原潜事故想定訓練 今年も米軍不参加

 長崎県佐世保市は29日、米海軍の原子力潜水艦が放射線漏れ事故を起こしたと想定した防災訓練を11月20日に佐世保港などで実施すると発表した。米海軍は例年通り参加しない。
 市が毎年主催し18回目。赤崎岸壁に停泊した原潜から平常値を上回る放射線が測定されたと想定。災害対策本部の運用、情報伝達、避難誘導など14項目の訓練をする。地域住民のほか、外務省や原子力規制庁、県警など約30機関・団体から約650人が参加する。
 市は外務省を通じ米海軍に参加を要請したが、「参加できない」と返答があったという。朝長則男市長は定例会見で「米国政府との考え方に差があり、なかなか実現できない。(市としては)住民の安全安心を考えると、やはり米軍にも参加してもらうことが必要。今後も要請していく」と話した。

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