千曲川堤防“応急復旧工事”が完了 18日ぶりに流域の「避難指示解除」 長野

台風19号の大雨で決壊した長野市の千曲川の堤防。国土交通省が進めてきた応急的な復旧工事がきょう30日、完了しました。これを受け、千曲川流域の「避難指示」が18日ぶりに解除されました。

長野市穂保の千曲川の堤防は台風19号の大雨により長さ70メートルに渡って決壊しました。

国土交通省は、これまで24時間態勢で応急的な復旧工事を進め、今月17日に「仮堤防」が完成。その後、仮堤防を守るため、鉄の板で囲う「締切堤防」の工事を行ってきました。

そして、けさ9時に「締切堤防」が完成しました。

(リポート)

「もともとできていた仮堤防を囲う形で鉄の板が打ちつけられています」

「締切堤防」は全長320メートル、高さ5メートル、およそ1700枚の鉄の板が5メートル間隔で二重に打ち込まれています。 国土交通省は、これで仮の復旧工事は完了したとしています。

国交省 千曲川河川事務所・吉田俊康副所長:

「(決壊前の)もともと持っていた同等の強度を確保している。なるべく早く本来の堤防をつくっていきたい、どのような形でつくっていくか、学識関係者を含めて検討したい」

これを受け、長野市は長沼や豊野地区など千曲川流域に出していた「避難指示」を18日ぶりに解除しました。

住民:

「電気は通っていないし、プロパンガスの住宅がほとんど。(自宅に戻るのは)無理でしょ」

国土交通省は、今後カメラなどで監視を続け、来年の春以降、本格的な復旧工事に取りかかる予定です。

一方、土石流の恐れがあるとして、若穂川田、若穂保科の一部919世帯3013人に出ている避難指示は継続しています。

© 株式会社長野放送