除菌グッズでインフル防げ 小田原の全中学校で対策

栢沼教育長(中央)に除菌グッズを寄贈した富士フイルム関係者ら=小田原市役所

 神奈川県小田原市は11月から、市内の全中学校で本格的なインフルエンザ対策を進める。市内にも事業所がある富士フイルムから感染予防に効果がある除菌グッズの寄贈を受け、除菌を徹底することで感染拡大を食い止める考えだ。

 寄贈を受けたのはアルコール除菌のクロス(手ふきタイプ)とスプレーなど5カ月分。昨年度は1校分だったが、市が「全校での取り組みとしたい」と要望したところ、本年度は全11校分が寄贈された。

 昨年度はモデル校に指定した市立酒匂中学校で1日1回、教室の机のほか、不特定多数が触れるスイッチやドアノブ、窓などを除菌した。その結果、2017年度と比べ、生徒のインフルエンザ発症率が半分程度に減少。同社が寄贈した近隣市町の中学校でも効果があったという。

 小田原市役所で25日にあった贈呈式で、同社メディカルシステム事業部サービスソリューション部の阿部洋史部長は「患者や学級閉鎖のクラスが減ってくれればいい」と期待。目録を受け取った市教育委員会の栢沼行雄教育長は「受験を控えた中学生にとって、冬場の体調管理は最も重要。きっちり実施して結果を出したい」と謝辞を述べた。

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