清原和博氏、トライアウト監督就任までの舞台裏「温かいバックアップをいただいて」

ワールドトライアウトの監督に就任した清原和博氏【写真:編集部】

執行猶予中の清原氏と企業理念がマッチ→報道関係者を通じて縁をつなぐ→清原氏の球界復帰の思いに感動

 西武、巨人、オリックスで通算525本塁打を放った清原和博氏が30日、都内で行われた「ワールドトライアウト2019」の開催発表会に出席した。現場監督を務める清原氏は黒のスーツ、ネクタイ姿で登場。時折笑顔を見せながら、「正直、驚きましたが、自分は執行猶予中の身ですし、このような大役を、そして野球に携われることが出来ることを本当に感謝しながら。正直感謝しかないです」と意気込みを語った。

 清原氏は2016年2月、覚せい剤取締法違反で逮捕され、懲役2年6か月、執行猶予4年の判決を受けた。公の場に姿を現すのは、今年3月6日に都内で行われた依存症の理解を深めるための啓発イベントに登場して以来238日ぶりとなった。

 ワールドトライアウト社は清原氏へ監督を打診するまでに報道関係者らに相談。加治佐平代表取締役CEOは「挫折しても勇気を持って再チャレンジする(清原氏の)姿が起業理念にマッチしている」、「(報道関係者に)温かいバックアップをいただいて、清原さんまでつないでいただいた」と振り返った。3年前の逮捕で執行猶予中の身だったが、「執行猶予中で(監督を打診して)いいのかなと思ってました。ただ、早く現場に復帰したい、子供さんの野球に関わりたい、本人の意思で這い上がりたいという意思があるならば、このタイミングでお声をかけさせてもらおうと思った」と明かした。

 監督就任までの”交渉”はスムーズ。それどころか、田中聡代表取締役COOは清原氏と会談した際の前向きな姿勢に胸を打たれたという

「清原さんは(オファーを)受けないことを考えていなかった。やる前提で一生懸命に考えるんですけども、この選手たち、投手を回せるかなと非常に悩んでいた。その姿に力強いものを感じました。受ける、受けないで悩んでいるんじゃない。絶対にやるんだという意思を感じた。それが非常に嬉しかったです」

 ワールドトライアウトの本選が行われる11月30日、清原氏は神宮球場でユニホームに袖を通して指揮を執るという。会見後に清原氏は再びマイクを握り、「今日は甲子園よりも、日本シリーズの打席よりも緊張しておりました。みなさん、ありがとうございます。またがんばりますので、よろしくお願いします」と再起を誓った。球界復帰に燃える思いをぶつけて欲しい。(Full-Count編集部)

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