祈り込めた折り鶴 丁寧に 修道院でつなぐ作業進む カトリック長崎大司教区 家庭委員会 

祈りのこもった一羽一羽をつなげていくシスターたち=出津修道院

 ローマ法王フランシスコの来県を前に、カトリック信者らの折りを込めた折り鶴作りが進んでいる。長崎市西出津町の出津修道院(村上順子院長)では29日夜、シスターらがたくさんの鶴を一羽一羽丁寧につなげた。千羽鶴は祈りを込めた“花束”として法王へ届けられるという。
 カトリック長崎大司教区家庭委員会が教区の約1万8千世帯に呼び掛けた。1世帯1枚ずつ、7.5センチ四方の折り紙を配布。信者らは8月中に、法王のための祈りや、「世界平和」などへの祈りをささげ、祈った人の名前を紙の中面に書いて鶴を折った。鶴は9月に同委員会へ届けられ、その後、教区内の修道院でつなぐ作業が続いている。
 出津修道院ではシスター10人が集まり、針と糸を手に水色やピンクなど色のついた鶴をつなげ、シスターらが折った白い鶴を重ねた。50羽をつなげて1本にし、それを20本束ねて千羽をつなげた。全体では1万2千羽になるという。
 来訪時、大規模ミサの聖歌隊に加わる梅木久美シスター(47)は「命を懸け世界中で活動されるパパ様(法王)に、神様から必要な力が与えられますようにと祈った。小さい1羽にたくさんの祈りが込められている。鶴をつなぐことで、同じ心で祈ったという一つの心を届けられたら」と話した。

© 株式会社長崎新聞社