ホンダF1、第4期100戦目のアメリカGPで、全車入賞を目指す「ここまでの歴史に恥じない結果を出したい」と田辺TD

 ホンダF1は、2019年第19戦F1アメリカGPで、2015年でF1復帰してから100戦目を迎える。ホンダF1テクニカルディレクターの田辺豊治氏は、これまで積み重ねてきた歴史に恥じない結果を残したいと語っている。

 テキサス州オースティンに位置するサーキット・オブ・ジ・アメリカズは、ターン1への急勾配など起伏が大きく、さまざまな種類のコーナーやロングストレートが配されたテクニカルなコース。

 2018年のアメリカGPでは、ホンダのパワーユニット(PU/エンジン)を搭載したトロロッソは、2台ともパワーユニット交換を行い最後列からスタートしたものの、ブレンドン・ハートレーが9位入賞を果たした。

 ホンダはアメリカGPプレビューリリースのなかで、「今季は4台全車の入賞を目指します」と述べている。

 前戦メキシコGPでは、4台がトップ10圏内でフィニッシュしたものの、9位のダニール・クビアトが接触によるタイムペナルティを受け、ポイント圏外に降格された。

「先日のメキシコGP後の撤収作業は雷雨の中で大変なものとなりましたが、チームはそこからすでにUSグランプリが開催されるテキサス州オースティンに到着し、今週末に向けた準備を開始しました」と田辺F1テクニカルディレクターはコメントしている。

「到着したオースティンは、現在小雨混じりで外気温8度という状況ですが、週末に向けて天気は回復する予報が出ていますので、いい天候の中でレースができることを祈っています」

「レースが開催されるサーキット・オブ・ジ・アメリカズは、アップダウンが多いことが一つの特徴で、特に急な登り坂の後に来る1コーナーはこのサーキットならではです」
「そして、それ以降のセクションには鈴鹿のS字など、他のサーキットの有名なコーナーを模したものが随所にレイアウトされていることも知られています」

「PU観点では通常のサーキットと同様に、過去のデータをもとに最適化を進める形になります」

「インディカープロジェクトに長く携わっていたため、ここ米国は私自身多くの思い出がある、第二のホームと感じられる場所です。今回はかつての同僚であるHPDのメンバーも多数訪れますので、彼らとの旧交を温めるとともにホンダ内でのレースカテゴリーの技術交流をさらに進めるという観点でも前向きなものにできればと思っています」

「また、今回はホンダのF1が2015年に復帰してから100戦目という、節目のレースとなります。ここまで積み重ねてきた歴史に恥じない結果を残せるよう、メンバー一同、全力で臨みます」

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