私もまだ引退できない 田中耕一さん、富山大・県立大で授業

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特別授業で質量分析について説明する田中さん=富山大杉谷キャンパス

 2002年にノーベル化学賞を受賞した島津製作所シニアフェローの田中耕一さん(60)=富山市出身=が30日、同市の富山大杉谷キャンパスで、特別授業を行った。終了後、報道各社の取材に応じ、旭化成名誉フェローの吉野彰さん(71)が今年のノーベル化学賞に決まったことについて「同じ企業研究者として、とてもうれしい。私もまだまだ引退できない」と語った。

 自身の受賞当時、企業で基礎研究を行うのは困難とする風潮があったと振り返り、「吉野さんの受賞は企業研究者に勇気を与えた。日本の科学技術がさらに発展するきっかけになればいい」と話した。

 特別授業では、理系学部の学生や教員ら約200人が、田中さんの受賞につながった物質の解析法「質量分析」について学んだ。

 この日は県立大でも特別授業があった。田中さんは昨年4月に富山大と県立大の特任教授に就き、両大学での特別授業は昨年に続き2回目。