【絶対に釣果が伸びる】エギングにおける「風対策」を徹底解説!! エギングにおいて強風は天敵で、多くのエギンガーが風に悩まされているのではないでしょうか。今回は、そんな強風時におけるエギングの攻略法と対策についてガチエギンガーの遊漁船船長が解説します。

強風時におけるエギング

提供:矢野 憲太郎

浮力の高いルアーであるエギを沈めて釣りをするエギングにおいて、強風は非常に厄介。

本記事を読まれている読者の方の中にも、強風に悩まされた経験があるという方は多いのではないでしょうか。

そこで今回は、エギングの風対策を詳しく解説します!

まずは風裏を探す

ほとんどの方が実践しているかと思いますが、もっとも基本的な対策法として挙げられるのが、風裏を探すことです。

カーナビや地図アプリ、気象アプリなどを利用して、快適に釣りができるポイントを探しましょう。

島は必ず風裏ができるので、強風時は島に釣行するとリスクを減らすことができます。

風向きを考慮したポイントを選択する

しかし、風裏となるポイントが見つからない、風裏ポイントで釣果が出ない、風裏にも風が巻いているなどの理由で、強風下での釣りを余儀なくされることもしばしば。

そのような状況では、追い風→向かい風→横風の優先順位でポイントを選択していきましょう。ここでは風向き別の特性を解説します。

※この優先順位はあくまで「どのポイントも釣果の期待度は同じ」と仮定した場合で、風向きという要素のみを考慮した優先順位です。

追い風

まず、もっとも釣りへの悪影響が少ないのが追い風です。

悪影響どころか、普段届かないようなポイントまで遠投できるというメリットさえあり、下手な風裏ポイントで釣りをするよりも追い風になるポイントを選んだ方が良いことも。

しかし極端に足場が高かったり、あまりに風が強すぎたりすると、ラインを風に拾われて底取りしにくくなることもあります。

向かい風

筆者は好きな風向きなのですが、最大のデメリットは飛距離が落ちること。

ただ、風が当たっているとベイトが岸際に寄りやすく、それに付いて足元付近までアオリイカが寄ってくることも多いので、デメリットが帳消しになります。

他には「フォール時のラインテンションが保ちにくい」「足場の高いポイントだと手前(自身)側にラインが膨らむので、飛距離が落ちるうえに誘いの距離が短くなる」ことがデメリットです。

横風

横風はメリットが無く、デメリットしかありません。

「飛距離が落ちる」「底取りがしにくい」「ラインを風に拾われてエギが流される」「アタリが取りにくい」など、一定の風速を超えると釣りが成立しません。

どうしても横風を避けられない場合は、できるだけ風の影響を受けないように足場の低い釣り座を選びましょう。

実釣時の強風対策

ここからは、風が強くても釣果を上げるために実釣時のテクニックを紹介します!

足場の低いポイント(釣り座)を選ぶ

前項の末尾でも少し触れましたが、足場が高くなればなるぼど風の影響を受けやすくなります。

風の影響を少しでも和らげたいときは、足場の低いポイント(釣り座)を選んでください。

姿勢を低くしてロッドを下げる

足場が高いときは、身を屈めてロッドを下げることで足場の低い釣り座と同じ効果を得ることができます。

極端な話をすると、竿先を海面に入れてしまえば、風の影響をほとんど受けません。

低い弾道でキャストする

向かい風・横風のときはライナー気味にキャストすることで、飛距離の低下を抑えることができます。

山なりにキャストすると飛距離が出ないばかりか、余分な糸フケが出て糸絡みを起こしたり、エギが流されたりするデメリットが生じます。

逆に、追い風のときは山なりにキャストすると、エギが風に乗って飛距離を稼ぐことができますよ。

規模の大きい漁港で釣りをする

各方向に対して何本も堤防が形成されているような規模の大きい港だと、風を受ける方向を自由に選べることも多いです。

風とは関係ありませんが、こういった漁港は港内でも水深が深いことが多く、潮通しの良い場所だと良型も期待できます。

沈下速度の速いエギ・フォール性能の高いエギを使用する

波風の影響が大きいときはエギの姿勢がブレやすいため、フォール姿勢が安定しているエギを選びましょう。

ラインが風に煽られてエギが不安定になると、露骨に見切られるため、エギ本来のフォール性能が釣果に直結します。

沈下速度が速いエギも風の影響を受ける時間が短くなるので、一定の効果が期待できます。

ラインを細くする

予備のリール、または替えスプールを持っていれば、細いPEラインを巻いておくことをおすすめします。

普段0.8号を使っているなら0.7~0.6号に落とすなど、一回りか二回り細めのラインを用意しておきましょう。

たとえ0.1号でも受ける風の影響はかなり変わるので、その効果は非常に大きいです。

リーダーを長くする

リーダーの長さは1ヒロ(約1.5~メートル)程度が一般的ですが、2~3ヒロまで長くするという対策もあります。

素材となるフロロカーボンは、海水よりも比重が重く沈んでいくのでブレーキの役割を果たしてくれます。

つまり、PEラインが受ける風の影響をリーダーで打ち消し、エギの姿勢を安定させるということです。

ただし、PEとリーダーの結束部をリールに巻き込むのでライントラブルを起こしやすく、FGノットなど結束部が小さいノットが不可欠です。

風を克服してエギングを楽しもう!

提供:矢野 憲太郎

なかなか思うように釣りを展開できない強風下のエギングですが、その風を克服して手にした1杯はまさに格別です。

本記事で紹介した攻略法が、読者である皆さんのお役に立つことを願っています!
画像提供:岩室拓弥

筆者の紹介

岩室拓弥

釣具店・釣具メーカー勤務を経て、現在は福岡市東区箱崎港から出船している遊漁船「エル・クルーズ」の船長。

職業柄オフショアがメインとなっているが、元々は陸っぱりがメインでメバリング・エギングなど様々な釣りの経験も豊富なマルチアングラー。

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