ノーベル賞の賞金に税金はかかる? 宝くじなど高額賞金を得た場合に知っておきたい税金のこと

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ノーベル賞の賞金

2017年以後、ノーベル賞の賞金の額は900万スウェーデン・クローナだそうです。

2019年10月14日、日本時間10:00の時点では、1スウェーデン・クローナ=11.033780円です。ノーベル賞の賞金を円換算すると、900万スウェーデン・クローナ×11.033780円=9930万4020円ということになります。

このたび、旭化成名誉フェローの吉野彰氏がノーベル化学賞を受賞されましたが、ほかにもアメリカ人の大学教授2名が同時に受賞しました。ですので、先述の受賞金額をこの3名で分け合うことになります。

さて、ノーベル賞には、物理学、化学、生理学・医学、文学、平和、経済学の6つの分野があります。平和賞の団体受賞を除き、一つの分野では最大3名が受賞することができるそうです。

では日本人がノーベル賞の賞金を受賞された場合、その賞金に対する税金はどのように扱われるのでしょうか?

ノーベル賞の賞金は非課税

所得税法9条には、遺族年金や障害年金などが「非課税所得」だと規定されています。そして、同条1項十三号ホには『ノーベル基金からノーベル賞として交付される金品』が挙げられています。以上から、ノーベル賞の賞金は原則として非課税ということになります。

課税される場合もあり?

「ノーベル賞の賞金は原則として非課税」と先述しましたが、「原則として」という表現が気になる読者もいらっしゃると思います。先述のとおり、所得税法9条十三ホには『ノーベル基金からノーベル賞として交付される金品』と書かれており、「ノーベル基金から」の賞金が非課税の対象なのです。

ではノーベル賞にもかかわらず「ノーベル基金」以外からの賞金はあるのでしょうか?ノーベル賞の6つの分野のうち、経済学賞の賞金は「ノーベル基金」からではなく、スウェーデン国立銀行から受け取ることになっています。なので、ノーベル経済学賞の賞金は課税の対象になります。

ほかの賞金は?

私ごとで恐縮ですが、自分の学生時代に大江健三郎氏がノーベル文学賞を受賞されました。大江氏はのちに文化勲章の受章を辞退されていますが、文化勲章の受章者には文化功労者年金というものが支給されます。こちらも所得税法9条十三イに基づき「非課税」です。

また、来年は東京オリンピック・パラリンピックですね。オリンピックやパラリンピックでもメダルを獲得すると、500万円~100万円の報奨金を受け取ることができるそうです。

この報奨金についても、やはり所得税法9条十四には「公益財団法人日本オリンピック委員会」や「公益財団法人日本障がい者スポーツ協会」、そのほか、これらの法人に加盟している団体であって、政令で定められるものから交付されるお金で、財務大臣の指定するものであれば、所得税は非課税とされています。

なので、財務大臣の指定しない賞金などであれば課税の対象ということでしょうね。

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執筆者:大泉稔
株式会社fpANSWER代表取締役

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