仮設団地、熊本市で初の撤去 「東町」全て転居

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東町仮設団地のプレハブ住宅から畳を運び出す作業員=熊本市東区

 熊本市は1日、熊本地震に伴って整備した建設型仮設住宅(9団地、計541戸)のうち、東町仮設団地(東区東町)の撤去を始めた。同市での仮設団地撤去は初めて。ほかの8団地は撤去の見通しが立っていない。

 東町仮設団地は2016年8月に完成し、最大38世帯が入居。自宅再建を待つ最後の1世帯が10月中旬、防犯上の理由から別の仮設団地に転居し、撤去可能になった。転居費用は市が負担した。

 この日は、作業員5人がプレハブ住宅の中から畳を運び出したりエアコンの室外機を外したりした。来年1月末までに更地にする予定。跡地の利用方法は決まっていない。

 市内の仮設団地に入居する被災者は9月末現在、78世帯。ほとんどが自宅の再建を待つ被災者だが、契約期間を過ぎても完成しないケースが出ており、ほかの8団地は撤去の開始時期が見通せないという。

 市震災住宅支援課は「撤去開始は復興に向けた新たな一歩。どの仮設も入居者が少なくなっているが、安全確保を第一に考えたい」としている。(山口尚久)

(2019年11月2日付 熊本日日新聞朝刊掲載)