節約のつもりだったのに…食費の節約で見落としがちなこと

消費税が8%から10%へ増税となり、節約を意識している人も多くなっていますよね。「節約しなくては!」と思い立って一番のターゲットになるのが食費。筆者が講演などで「節約をしたい費目は?」と来場者に質問をしても、必ずと言っていいほど1位になるのが食費です。

身近な支出であり、毎日のことなので何かしら節約できると思わせてくれるのが食費なのでしょう。

しかしやり方を間違えると、手間ばかりかかって節約にならないことも多々あります。今回は食費を節約したいと思ったときに意外と節約になっていない例を見直したいと思います。


カサ増しレシピは節約になる?

値段が安い食材で量を増して食費を節約するカサ増しレシピ。確かに支出を減らしてお腹いっぱいにはできます。しかし食事は空腹を満たすだけではなく栄養バランスを考えないと、結果的に病気になって医療費が……ということにもなりかねません。

必要性と頻度を考えながらやるようにしましょう。

チラシの特売品を買いに行く

新聞の折り込みチラシや最近ではインターネットでも見られるスーパーの安売りに関する情報のチラシ。確かに特売品などの情報を得るのには便利です。

うまく利用すればお得な特売品ですが、買い物に出る回数が増えれば増えるほど人はお金を使ってしまいがち。「決めた商品以外買わない」と強い意志をもって買い物に出るのであれば節約になるかもしれませんが、なかなか難しいもの。特売品を買ったついでに余計なところでお金を使ってしまっている可能性もあります。

チラシを参考にしても週に2~3回の買い物回数におさえるか、1回の買い物で使う金額を決め、オーバーしないようにしましょう。

100均の食料品は食費節約?

最近では食料品を多く扱う100円ショップも増えています。お菓子類やインスタント食品、ふりかけ類、調味料各種にペットボトルまでと生鮮食料品以外の多くのものが扱われています。

まず調味料やスナック菓子などについて。スーパーで売っている同じメーカーのものと比べて100均で売っているものは量が少ないことがあります。値段にあわせた量となっているわけですね。これが節約になるかならないかは、一長一短の面があります。

例えば調味料で考えると、ケチャップやマヨネーズなどメーカーは「賞味期限内であっても開封したら2~3週間で使いきってほしい」と言っています。

多くの家庭で開封してから半年くらいのケチャップやマヨネーズが冷蔵庫に入っているかもしれません。開封したての調味料は香りが良いと感じたことはありませんか?

味も同じで開封したてがやはり美味しいのです。そう考えると割高であっても調味料は量が少ないものを買うと美味しく食事を楽しむことができます。ここは金額的には節約にならなくても、微かな贅沢をしてもよい範囲ではないでしょうか。

次にペットボトル飲料。100均で売っているペットボトルに関しては、同じ商品がスーパーや自動販売機では140円などで売られているものがあります。これは節約になりますね。

もちろん買わずにお茶を家で煮出したり、ペットボトルを買うにしても2リットルなど割安になるものを買って小分けして持ち歩くほうが節約にはなります。

自分の生活にあったやり方で選んでいくのがいいでしょう。

コストコや業務スーパー。業務用食材は節約になる?

近年、節約の味方として取り上げられることが多いコストコや業務スーパー。業務用の食材として1パックが大きいものが販売されているので、グラム単価で考えれば安く買うことができます。しかし、これは買ったものをすべて消費した場合のこと。「大きいパックを買ったけれど食べきることができなかった」と聞くことも頻繁にあります。

大きな業務用食材を買うのであれば、賞味期限の長いものか、小分け冷凍しやすいものにすると節約に繋がります。

以前に「ケチケチせず、ムリなく効果的な食費の節約方法」で紹介したように、調味料類や飲料などAmazon定期オトク便で買えるものはそれらを利用したり、ネットスーパーを利用して家の在庫を確認しながら食材を購入するという手段も効果的です。

食費節約に関しては身近で手をつけやすいからこそ、無理してしまったり、間違いやすい費目です。自分の家計と照らし合わせながら無理なく、着実に節約できるよう心がけましょう。

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