「俺は殺し方を知っている」 厚木市でテコンドー準優勝教師が生徒に暴力 電凸したら人権侵害されました

テコンドーの使い手が子どもに暴力を振るうとは何事だ!(写真はイメージです)

教師による教師への暴力、イジメ、セクハラ等の犯罪で非常識な対応をして日本中の非難を浴びた兵庫県神戸市教育委員会を上回る異常な教育委員会を取材しました。

神奈川県厚木市の中学校で発生した教師の暴力事件です。

「10月4日、昼休みに友達と談笑していた一年生の生徒A君が、飲み終わった牛乳パックを潰そうとしたところ、友人の席に4、5滴飛ばしてしまいました。まずは、手を洗ってから机を拭こうと考えたA君は廊下に出ました。それを逃げたと勘違いした担任のN先生がA君の名前を連呼しながら、追いかけてA君の腕を掴みました。A君がびっくりして、N先生の腕を払うと、N先生はA君に迫りました。恐怖心を抱いて、払おうとしたA君の手がN先生の股間に的中。N先生が激怒して、格闘技の技のようにA君の首と腕を抑えこんでいました」(学校関係者)

N教諭は、第18回全日本学生テコンドー大会、フルコンタクトで準優勝した経験を持つ格闘家です。子供の頃には警察官を志し、休みの日にはバッティングセンターに通っている旨を学校関係のホームページに掲載していました。

「Aに掴まれたから首をやった。自分は首を絞めて殺す方法を知っている」

と、生徒に脅しとも思える発言もN教諭はしているそうです。A君は右上腕部打撲、頸椎捻挫で全治2週間以上の怪我のため、吹奏楽部も休部しているというお気の毒な状況です。

筆者は、事件のあった中学校に取材の電話をしましたが、校長が午前中は会議のために午後にかけなおすことになりました。

午後に電話すると教育委員会扱い案件になった旨を渉外担当者から伝えられ、厚木市教育委員会に電話しました。

教育委員会でこの件を担当する教育指導課の長谷川さんからは、教育指導課の八木課長が会議で不在の旨を伝えられました。時間をあけて再度かけても会議中でしたので、八木課長のお戻りの時間を確認したところ、調査に5分間の時間をかけて、夕方まで研修で戻らないことが判明。課のメールアドレスをうかがい、取材申し込みメールを送りました。

翌朝、八木課長宛てに電話をしたところ、メールが届いていないから回答ができないと伝えられたので、暴力事件の事実確認を求めたところ、

「色々な方からお電話を頂くので、どのような方かというのを確認させていただかないと取材に対してお電話で対応することはできません。メールでお名刺の代わりになるようなものを頂いて、あなたがどういう方かご確認できたらご回答することもあるかもしれません」(八木課長)

電話を前日に長谷川さんが折り返して所在確認したのも正しく伝達されていないようでした。

ーー具体的に名刺の代わりになるような内容とは何ですか。具体的におっしゃってください

「お名前、えー会社名、えー担当者名、ご住所、電話番号FAX、あとメールアドレスですね。そして、取材目的、取材内容」

ーー長谷川さんからは常識の範囲内ということで媒体名、電話番号、名前しか確認されなかったのですが、これ以上は追加ないですね?

「えー。ですから、メールを送って下さい」

メールに記載した回答期限の5分前に届いたメールに驚きました。

【あなた様から令和元年10月30日付けで取材依頼書をメールで送信していただきました。

以下2点について、確認をさせていただければと思います。

まず、株式会社tabloにつき、お手数ですが、法人登記上の正確な「商号」、「本店」、「会社法人等番号」を教えていただけますか。

次に、九頭龍腐流腐流というのは、ペンネームでしょうか。申し訳ありませんが、戸籍上の正確な氏名についても、教えていただけますか。

取材の可否につきましては、上記二点につき御連絡いただいた後、再度検討いたします。

厚木市教育委員会
教育指導課】

法人番号、戸籍上の名前などには前日は言及しなかったにもかかわず、締め切りの5分前に新しい条件を付けてくる対応には失笑してしまいます。筆者のライター人生30年で戸籍情報を求められたのは初めてです。専門家の意見を聞いてみました。

「通常なら、『生徒や教師の人権を慮って、調査中なので取材はお控えください』等と回答すべきではないでしょうか。神戸市の教育委員会は氷山の一角で、不適切な広報対応の教育委員会は多そうですね。憲法21条(表現の自由)の精神に照らし、尊重に値する取材の自由、および、憲法21条の保障する報道の自由を侵害する対応ですね。教育委員会の取材者に対するパワーハラスメントにも該当しかねない人権侵害です。人権侵害を日常的にしている厚木市教育委員会教育指導課は、人権保護の意識が希薄なので、教師の暴力やいじめの被害者の人権に関しても蔑ろにする傾向があるのではないでしょうか」(法律事務所関係者)

英語民間検定試験、大学入試への導入見送りで炎上中の影響もあるのかもしれませんが、文科省からも回答をいただけず、県の教育委員会からも回答を頂けない中、教育界の闇を再確認するような取材で日本の教育の行末を憂うようになりました。(文◎九頭龍腐流腐流)

© TABLO