ストラスバーグFAのナショナルズ レンドンの再契約を優先か

昨オフ、4年連続30先発未満に終わったスティーブン・ストラスバーグは30歳となり、1年後にオプトアウトの権利を行使する可能性は低いと見られていた。しかし、今季は最多勝のタイトルを手にしただけでなく、ポストシーズンでも活躍し、ワールドシリーズではMVPを受賞。4年1億ドルの契約を破棄してフリーエージェントになるという強気の選択をした。ナショナルズは、MVP級の活躍で打線を牽引したアンソニー・レンドンも今オフ、フリーエージェントとなっているが、両者をチームに留めるのは予算面から現実的ではなく、レンドンとの再契約を優先することになりそうだ。

ストラスバーグとレンドンは、ともに総額2億ドルを超えるような大型契約を手にする可能性がある。ナショナルズは、マックス・シャーザーをあと2年、パトリック・コービンをあと5年保有できるため、ストラスバーグが抜けたとしても少なくともあと2年は強力な先発二本柱を形成することができる。MLBネットワークのジョン・ヘイマンによると、ナショナルズは昨オフ退団したブライス・ハーパー(フィリーズ)とは異なり、レンドンを「替えの利かない存在」と認識しており、チーム状況も併せて考えると、レンドンとの再契約が最優先事項となるのは間違いない。

ただし、ヘイマンはナショナルズがストラスバーグとの再契約を諦めていないことも伝えている。従来の契約では、年平均2500万ドル(4年1億ドル)を得ることになっていたストラスバーグだが、ナショナルズはそれを上回る年俸を提示する意思があるという。ヘイマンはシャーザーの年平均3000万ドル(7年2億1000万ドル)やザック・グレインキー(アストロズ)の年平均3400万ドル(6年2億650万ドル)を比較対象として挙げているが、これに近い金額をナショナルズがオファーできるのであれば、残留の目もあるかもしれない。

球団史上初の世界一に輝いたナショナルズは、投打の主力選手を来季以降もキープできるのか。その動向には大きな注目が集まっている。

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