ミノーライクなシルエットで、振動弱めな喰わせ寄りバイブレーション【コウメ(アイマ/アムズデザイン)】

シーバスフィッシングにおいて無くてはならないルアーといえば「バイブレーション」。その中でも人気の4つのルアーの使い方に注目!今回ご紹介するのはアムズデザインの名作バイブレーション「コウメ」。達人たちのバイブの基本と応用をとくとご覧あれ!

解説して頂くのはショアのシーバスからオフショアのマグロまで!全国各地を駆け巡るプロアングラー

【Profile】
鈴木斉(すずき・ひとし)
ショアから狙うマルスズキ、ヒラスズキをはじめ、オフショアで青物、マグロなどもこなすオールラウンダー。地元の涸沼、那珂川で大型シーバスを攻略してきた経験を活かし、全国を行脚する実力派。

コウメ(アイマ/アムズデザイン)

強さで反応させるバイブレーションとは対極の設定

一般的なバイブレーションはブルブルと強く振動し、存在感をアピールすることで魚を引き寄せ、口を使わせる強波動系のルアー。しかし、コウメは弱めのバイブレーション、タフコンディションにも強いミノーライクなシルエット、低速巻きでもしっかりと動き、高速巻きでも水平姿勢を維持しながら泳ぐ、喰わせ寄りの設定となっている。

●タイプ:シンキング●全長:40mm、60mm、70mm、80mm、90mm●自重:3.5g、11g、13g、15g、20g●カラー:全16色●価格:1350~1600円(税抜き)

マイクロベイト捕食魚にも使える小サイズもあり

鈴木「一般的なバイブレーションはバタバタというかブルブルというか、泳ぎが派手ですが、コウメは派手過ぎない弱いアクションが強みです。僕はイナっ子パターンやイワシパターンで多用しますが、どちらもバタバタと泳ぐベイトではなく、線のような弱い動きで逃げるので、コウメの弱さと控えめな波動が効きます」

弱めのバイブレーション&水平維持のスイミング姿勢

一般的なブルブルとした波動強めのバイブレーションとは異なり、弱めでタイトなバイブレーションで魚の興味を引き寄せる。高速巻きでも頭下がりにならず水平姿勢で泳ぐので、振動するミノー的存在として出しどきは多々ある。

フラット面を多用し水を受けて動きを出すのではなく、カッティングエッジ形状で水を逃しながら動きを出しているのがその理由。同サイズであればひと回り細身のシルエットであることも見逃がせない。

水を逃しながら弱めの振動を生み出すためのカッティングエッジ形状

基本的にバイブレーションは、ヘッド上部にフラット面を設けるなどで強めのバイブレーションを生み出す。しかし、コウメはカッティングエッジ形状で弱めのバイブレーションを発生。振動のタイプが違う。

鈴木「シルエットがミノーっぽいので、魚が喰いやすいと思います。それにプラスしてスイミング姿勢も水平気味なので、スレた魚も喰ってきやすいですね

よりベイトに近づいたミノーライクでスリムシェイプなシルエット

他の同サイズのバイブレーションに比べ、ひと回り細身のシルエットがコウメの最大の特徴だろう(写真は70)。ミノーライクな見た目で、食い渋っている魚にもつい口を使わせるタフコンディション対応バイブだ。

使い方は、基本的にただ巻き

鈴木「ミノーっぽく、合間にジャークを入れても良いですし、ベイトがボトムにいれば、底まで沈めてリフト&フォールで攻略するのもありです。テーリングしにくくなっているので、無駄キャストが減ります。低速から高速巻きまでしっかりと動いてくれるのもありがたいです」

サイズやカラーバリエーションが豊富なので、あらゆるベイトや場所に対応しやすいのも強みだろう。

40~90mmまで豊富に揃うサイズバリエーション

40、60、70、80、90とサイズバリエーションが豊富なので、マイクロベイトから9cm程度のベイトを捕食しているあらゆる魚に対応できる。釣り場や攻略したいレンジなどに合わせやすいのも強み。

鈴木「イナっ子&イワシパターンで多用するのは70で、その前後も使います。40はマイクロベイトを食べている小河川、港湾部など、90は防波堤でカケ上がり狙いや磯で遠投して根の際狙いなどに使います」

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