ウグイス嬢報酬「検討は金かからぬ観点からも」

 高市早苗総務大臣は5日の記者会見で、選挙運動での「ウグイス嬢」の報酬について「報酬の基準額のあり方については様々な議論があることは承知しているが、お金のかからない選挙の実現という観点からも検討されるべき」と規定趣旨に沿った対応が必要と安易な報酬引き上げ論をけん制した。

 一方で、高市総務大臣は「根拠となる公職選挙法第197条の2は制定時から議員立法で規定された条文であり、条文に従って政令を定める準備をするのは総務省。(これを踏まえて)まずは各党各会派で議論いただき、その意思を受けて(総務省として)対応するべきものと思う」とした。

 ウグイス嬢の報酬を巡っては上限が1日1万5000円になっていることから人材確保が難しいなどの声もある。ただ「候補の為なら無報酬でも喜んで応援します」と支持されるくらいの候補であるべきで、通常のビジネス契約とは質を異にするものとの見方もある。

 直近ではウグイス嬢報酬を巡って河井克行法務大臣(当時)の妻・河井案里参院議員が今夏の参院選挙で法定の2倍にあたる日額3万円を支払っていたとする週刊文春報道を受け、河井衆院議員は10月31日、法相を辞任。

 一方で疑惑について河井衆院議員は「私も妻も全くあずかり知らぬ事」と全面否定したうえで「説明責任は果たす」と明言している。案里参院議員も説明責任を果たすとしており、早期の説明が求められている。(編集担当:森高龍二)

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