佐久間由衣「お嫁に行けなくなるかも」と心配に!?初主演映画「“隠れビッチ”やってました。」

NHK連続テレビ小説「ひよっこ」や雑誌「ゼクシィ」の10代目CMガールなどで注目を集めた、佐久間由衣の主演作「“隠れビッチ”やってました。」(12月16日公開)が、第32回東京国際映画祭・特別招待作品として上映され、佐久間をはじめ、三木康一郎監督、共演の村上虹郎、大後寿々花、小関裕太が舞台あいさつに登壇した。

同作は、佐久間がヒロイン・ひろみを演じ、自分の承認欲求を満たすために、ひろみが男性に近づいて絶妙な会話やスキンシップで相手を翻弄し、「好きです」と言われたら即フェイドアウトする姿を描く恋愛コメディー。

佐久間は「初めてタイトルを聞いた時にはお嫁にいけなくなっちゃうのかなと思いましたが、台本を読んでいくうちに自分の承認欲求と向き合う女の子の物語だと分かり、ぜひ挑戦したいと思いました」と、タイトルから受けたインパクトを語った。また、常にハイテンションなひろみを演じるのは大変だったようで、「演技指導は全然厳しくなかった。好きに演じていいよと伝えました」と言う三木監督に対し、「初めは確かにそう言われましたが、現場に入るとダメ、ダメ、ダメと…。何回も(演技を)やり直しました」と撮影を振り返った。

原作はあらいぴろよ氏の4コマ漫画。脚本にする時の苦労を尋ねられた三木監督は「特に苦労はしませんでしたが、大きな事件が起きたり、誰かが死んだりするわけではないので、ちょっとした女の子のちょっとした思いをどう伝えていくかをすごく考えしました」と脚本化のポイントを明かした。

この日はモテテクニックを駆使するひろみに合わせ、キャスト陣4人がオススメの恋愛テクニックやこれからやってみたいモテ技をフリップに書いて発表。“お酒の力を借りてみたい”と書いた佐久間は「劇中でひろみが酔っ払うシーンがあるので、自分はあまりお酒を飲まないけど、お酒の力を借りて甘えてみたいです」と理由を明かした。

また、“あっ。転ぶ。彼の裾をつかむ”とした、ひろみの友達・彩役の大後は、転びそうになると「(大声で)あっぶなかった~」とおどけてしまうそうで、「(小声で)あっ、って言って彼の服の裾をつかむとか、どうですか?」と、いつもとは違う一面を見せていきたい様子。

そして、ひろみのシェハウス仲間・コジ役の村上は“口数を減らす”、ひろみが本気で好きになる安藤を演じた小関は“好きと言う”と書いた。それぞれのテクニックをジャッジする役割の三木監督は、「河瀨直美監督から、君はあまりしゃべらない方がカッコいいよと言われました」と言う村上に、「それはイケメン限定」「相手の持ちものとか食べているものが自分の好きなものだったら、『それ、僕も好きだよ』と伝えていく」という小関には、「おじさんが言うとキモいと言われる」と男性陣の案には厳しいツッコミを入れていた。

本作はこの日が初お披露目。最後に佐久間が「タイトルは強烈ですが、愛が詰まった温かい作品になっていると思います。私自身、初主演ということでできないこともたくさんありましたが、皆さんに支えられて一つの形になりました。悩んでいる人の背中を押すような作品になったらいいなと思っているので、ちょっとでも心に響いたら、周りの人たちにお勧めしてください」と、時折、声を詰まらせながら呼びかけると、会場からは温かな声援が飛んでいた。

取材・文/青木純子

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