「東京03の好きにさせるかッ!」でサンド富澤に“あるお笑い芸人”が降臨!?

「東京03の好きにさせるかッ!」でサンド富澤に“あるお笑い芸人”が降臨!?

実力派お笑いトリオ・東京03(飯塚悟志、豊本明長、角田晃広)が、ゲストと共にラジオコントを行う「東京03の好きにさせるかッ!」(NHKラジオ第1)。11月7日放送回のゲストは、サンドウィッチマンの富澤たけしさん。東京03とはお互いのライブに花を贈り合う仲だという富澤さんと東京03の3人からお話を伺いました!

──まずは、ラジオコントを終えての感想からお願いします。

富澤「尊敬するトリオなので、そこの中に入れて感動しましたし、うれしかったですね」

(吹き出す東京03の3人)

飯塚「いやいや」

富澤「やりやすかったですね。台本も素晴らしかったですし。パッと入れました」

──今回は「覚悟を決める日」というコントで、富澤さんは会社での自分のキャラクターに悩み、イメージチェンジをするという会社員役で、テンションが高くて明るいキャラ、不器用なこわもてキャラ、どちらでもない本来の会社員のキャラの三つを演じていらっしゃいました。

富澤「台本を書いた(岩崎)う大くんも知っていますし、僕がテンションの高いキャラクターを出せるという面も知っていて、当て書きで書いてくれているからやりやすかったです。でも、自分のネタではちょっとしんどいのでやらないですけどね」

一同「あははは(笑)」

飯塚「確かにあのキャラクターはしんどいだろうね」

富澤「あれで4、5分ネタをやるのはちょっと…(笑)」

──角田さんは富澤さんのテンション高いキャラをご覧になって、いかがでしたか?

角田「富澤くんとは昨年放送された『コントの日』(NHK総合)で一緒になったことはありましたけど、がっつり4人でコントというのは初だったので楽しみでした。普段知らない富澤くんが見られて…。コントでは、ただ引いていればよかったので楽しませてもらいました(笑)」

──角田さんは、普段と違って声を張らない役でしたね。

角田「そうなんですよ。今回、声を張る役は富澤くんだったんでね。僕はツアーの後で声がかれていたので、そのへんは助かりましたけど…。ただ、セリフで出てくる、いい『ヒー』が出なかったんですよ。そこだけが心残りです。出したかったんですけど、ダメでしたね」

飯塚「いい『ヒー』って何?(笑)」

──豊本さんはいかがでしたか?

豊本「何の違和感もなく、自然と一緒にやれました。コントの中で『とよもっちゃん』と言われてうれしかったですね(笑)」

飯塚「何だ、その感想」

豊本「富澤さんを番組に呼ぶという伊達(みきお)さんとの約束も果たせましたし」

──では、飯塚さんは?

飯塚「面白かったですね。まず、う大くんの台本がいいので。あと本当に一緒にやっていて違和感がなかった。面白がるポイントとかテンポ感とかが似てるのかなって思いましたね。入ってくるタイミングとか、来てほしいところでドンピシャで来てくれるから、すごく気持ちいいんですよ。角ちゃんでもたまにずれるのに」

一同「あははは(笑)」

角田「ずれてんの? 残念でならないよ」

飯塚「たまによ? たまに。3回に1回くらい」

角田「多いね!」

飯塚「前からずっとやっていた感じで楽しかったですね」

──違和感のなさや共通する感じは何から来るものだと思いますか?

飯塚「分かんない。でも世代が同じだし、見てきたものも一緒なのかもしれないね。それで好きなテンポや間が似ているのかもしれない」

富澤「あとは営業で一緒にやっていたりするので」

豊本「しょっちゅう一緒で、同じものを食べていますからね(笑)」

角田「同じ釜の飯をね…」

──三つを見事に演じ分けていらっしゃいましたが、それだけのキャラをやることについてどう思われましたか?

富澤「すごいネタを書いてきたなと。『誰が書いたんだろう? あ、う大くんなんだ』って。テレビのコントでもキャラが変わるコントをやったりするんですけど、楽しみでした。自分の中にあるテンションが高くて明るいキャラはどんな感じだろうっていうところで、正解かは分からないですけど…」

──テンションが高いキャラを演じた富澤さんから、まさか、お笑い芸人の“ですよ。”さんのネタ「あーい、とぅいまてーん!」が聞けるとは…。

富澤「『ですよ。』が出てきた(笑)」

飯塚「台本には『あーい、とぅいまてーん!』とは書かれてないの! 『あいすみません!』だからね! 完全に『あーい、とぅいまてーん!』って言ってたから」

富澤「ちょっと降りてきちゃったから出ちゃったんです」

飯塚「降りてきたのか(笑)」

──お三方は富澤さんの“キャラ変”についてどうご覧になっていましたか?

飯塚「なんとなく想像はしていたし、できると思っていたけど、ちょっと想像を超えてきたから笑っちゃいました」

豊本「面白かったな」

角田「『ガチャ』ってドアが開いて出てきたら、ガラッと変わっているから面白かったですね」

飯塚「確かにね。(富澤さんの)キャラクターの人の覚悟が垣間見えるから面白いんですよ。あれは、なかなかの冒険だから」

豊本「辞表を出して、部屋から一度出ているのに、『ドッキリでした!』って出てきた時のポカーンとされている感じ…。あの空気がたまらなかったです」

──富澤さんが演じていた会社員のように、急にイメージチェンジをしたことはありますか?

飯塚「僕はマイペースなので、あんまり急に変えるっていうことはしなかったですね。角ちゃんとかは?」

角田「僕は大学の時、本当は茶髪にしたいんだけど、急にやったら…と思ってできなかったんだけど、それはいいきっかけをもらったんです。同級生のお姉ちゃんから『茶髪にしてあげるから』と言われて、『えー?』と言いながらも、いい理由をもらったなと。学校に登校して、周りにびっくりされて『どうしたの?』ってなるんだけど、『違うのよ、されちゃってさー』って。ただ、そこから抜け毛がすごい(笑)」

富澤「髪の毛は傷みますからね。僕も最近、髪の毛を染めたりしていたんですけど、自分の中では何てことないことなんですけど、『どうしたの? 何かの役ですか』って言われたりするので、『あ、ダメなんだ』と思って、今は髪の色を戻しています」

豊本「僕は学生時代に眼鏡を最初にかけた時です。眼鏡って今みたいにおしゃれじゃなくてダサいイメージがあったんですよね。あえておしゃれに見える眼鏡を買おうと思って考えた結果、上だけフレームがあるクラシカルでアンティークな感じがおしゃれかなと。それで学校に行ったら『おじさんじゃん』って言われて、僕の覚悟はもろくも崩れました(笑)」

──また、フリートークでは、敗者復活からの逆転で優勝した2007年の「M‐1グランプリ」(テレビ朝日系)や、2009年の「キングオブコント」(TBS系)で2冠を目指していたサンドウィッチマンが準優勝で東京03が優勝に輝いた時のエピソードで盛り上がっていて、お笑いファンにはたまらないトークとなっていました。

富澤「たまらないでしょ?」

飯塚「よく言うね! 自分で」

一同「あははは(笑)」

富澤「あの日のことを聞くのがすごく好きです。『どう思っていたのかな?』ってなかなか普段聞かないので、こういう場じゃないとちょっと恥ずかしいから聞いてみようと」

飯塚「普段そんな話しませんね。だって恥ずかしいじゃないですか。“『キングオブコント』の時、どう思ってた?”なんて聞いたら、頭おかしいと思われるから(笑)。でも、どこかで聞きたいなというのは共通して思っていたことだから、こういう場が設けられてよかったです。ありがたかったですね」

角田「まだまだ2009年の『キングオブコント』のことについては話せるんだぞって」

飯塚「いや、いいよ!」

富澤「皆さんにまた見てもらいたい。再放送するべきだと…」

一同「あははは(笑)」

飯塚「もういいわ! 結構やってるよ、あれ」

──お互いの今後の話もされていましたが。

飯塚「そうですね。お互いライブツアーで全国を回っていて、同世代でやっているから、持っている悩みは一緒なわけですよ。これからどうしていこうか、老いていくぞ…みたいな。そういう話ができてよかったですね。勝手に同志だと思っているから、何かあったら嫌だよね?」

富澤「恐怖と安心がここで生まれた」

飯塚「あははは(笑)。思いの外、深い話になりましたね」

──今後もいろんなコラボが期待されるサンドウィッチマンと東京03の皆さんですが、お互いにこうなっていてほしいという願望はありますか?

飯塚「サンドウィッチマンに関しては、想像をはるかに超えた活躍ぶりなんですよ。ずっと昔から知ってるけど、今は『好きな芸人ランキング』1位ですよ。こうなるって想像していなかったから、正直もう分かんない(笑)。頂点だから。昔は地道にライブをやって、それを積み重ねている仲間みたいな感じだと思っていたんだけど、もう違うから」

角田「こんなド派手なことになるとはね(笑)」

飯塚「でも、トップを走り続けてほしいですよね。サンドウィッチマンやナイツと営業で会うことが刺激になっていたんです。彼らがいると自分の中でちょっとピリッとするんですよ。負けたくないみたいなのがどこかであって、昔のネタをずっとやるのも嫌だから、新ネタや営業ではやらなかったネタをやってみたりするようになったんですよ。それが、サンドウィッチマンがあまりに忙しくなりすぎて一緒にならなくなったんです。だから月2回くらいで営業が一緒になったらいいな(笑)」

富澤「僕は(東京03の)スタンスがうらやましくもあるんですよね。ブレないし、若手が『どこを目指すんだ?』という時に、『東京03さんみたいな感じもいいんじゃない?』と言えるので、このままいつまでもスタンスを変えずにいてほしいです。営業にいったら居てほしいですね。ホッとするんで(笑)」

飯塚「今の営業は、めちゃめちゃお笑い第7世代が入ってきてる。四千頭身とかハナコとか。それはそれで刺激があります」

──これから皆さんに憧れて入ってくる芸人さんたちを見たら、どうされますか?

富澤「ぶっつぶしてやりますよ!」

飯塚「あははは。大人げない!」

──ありがとうございました!

コント「覚悟を決める日」では、見た目と雰囲気が怖い会社員(富澤)が同僚(豊本)のサポートを受けて、本当の自分を出すために“キャラ変”を決心します。それを見た上司(角田)や先輩社員(飯塚)らの反応とは…? そしてフリートークでは、「覚悟を決めた日」をテーマに、サンドウィッチマンの2人がお笑いをやることになったきっかけや、「M‐1グランプリ」と「キングオブコント」の当時の舞台裏などを赤裸々に告白。もう10年以上前のことになるそうですが、皆さんはまるで昨日のことのようにお話されているのが印象的でした。もしかしたら、当時のネタを見返したくなるかもしれません。

【番組情報】


「東京03の好きにさせるかッ!」
NHKラジオ第1
木曜 午後8:05~8:55(11月7日放送:ゲスト・富澤たけし)

NHK担当 K・H

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