患者殺人で無罪示唆の証拠あった「たんで死亡可能性」 元看護助手の再審向け開示

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無罪が確定的になり会見で笑顔を見せる西山さん(10月23日、大津市梅林1丁目)

 滋賀県東近江市の湖東記念病院で2003年、男性患者の人工呼吸器を外して死亡させたとして殺人罪で服役後、3月に再審開始が確定した元看護助手西山美香さん(39)の再審公判に向け、弁護団が開示請求をした証拠の中に、「患者はたん詰まりにより死亡した可能性がある」との医師の所見が記された捜査報告書があったことが6日、分かった。検察側は他殺以外を疑わせる証拠を把握しながら有罪立証に突き進んだ可能性がある。
 弁護団関係者の説明では、報告書は、西山さんの逮捕前の04年3月に作成。医師が所見で「解剖だけでは人工呼吸器が外れたことが原因で死に至ったか判断できない。チューブ内のたん詰まりで死亡した可能性がある」と指摘している、という。確定審や再審請求審では証拠提出や開示はされていなかった。
 弁護団は、患者の死因について、別の医師の意見書に基づき「致死性不整脈で自然死した疑いがある」として他殺を否定している。関係者によると、弁護団は再審公判で報告書を証拠請求する方針で、報告書は主張の補強になるという。
 検察側は再審公判で事実上、有罪立証を断念する方針を10月に示しており、西山さんの無罪は確定的になっている。